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撮影報告 その176 ラムヤート6年目のスタート vol.1

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撮影を始めて、この4月でもう2年になろうとしている。

『空想の森』で縁のできた人を訪ね歩くことからはじめ、

函館、大沼、洞爺湖、大間、会津若松、高崎、敦賀、大阪、東京などで

インタビュー撮影、原発問題関連の撮影、日々の暮らし・仕事の撮影をしてきた。

 

それぞれの土地で、いくばくかの時間を共有し、今を生きる人たちの想いに触れた。

出会えてよかったと心から思う人多々。

それが私の原動力になっていた。

 

最後の撮影は洞爺湖のラムヤート。

一坪君を呼んで、いっしょに撮影しようと決めていた。

彼にもラムヤートを撮ってもらいたいと思ったからだ。

やっと時がきた。

 

ラムヤートは4月から6年目の新しいスタートを切る。

去年はパンのないパン屋だったラムヤート。

スタッフのゴンちゃんがパンづくりを日夜、研究・勉強し、試作を重ねてきた。

老朽化したパン窯も設計し直し、自分たちでコツコツとつくり上げてきた。

 

偶然、私の最後の撮影とラムヤートの新しい出発が重なった。

私はいつもより少し緊張していた。

 

2013年3月27日。

昼過ぎ、JR洞爺駅で一坪君をピックアップ。

一坪君は、映画やドラマ、CMの撮影で忙しい身。

その合間を見つけて今回来てくれた。

彼がどんな風にラムヤートを感じるのか、それも楽しみだ。

 

一坪君は初めてのラムヤートの撮影になる。

今までラムヤートを撮ったもののいくつかを粗く編集してDVDに落とし、

今回の撮影の趣旨と共に、事前に一坪君に送っていた。

彼はそれを全部見てきていた。

その話をしながら、ラムヤートへ向かう。

 

店の前にマスキくんが何やら仕事をしていた。

久しぶりに会うマスキくんは伸びた髪を縛り、元気に迎えてくれた。

私も一気に嬉しくなってきた。

そして母屋にいたミワさんのところへ。

一坪君を紹介し、ゴンちゃんデビューと6年目の出発のお祝いのチーズを渡した。

工場をのぞくと、ゴンちゃんが隅のソファーでぐったりとしていた。

 

私たちは道を挟んだ水の駅で昼食。

近況や最近思うこと、この映画のことなど話をした。

撮影ができる喜びが込み上げてきた。

 

ラムヤートに戻り、荷物や機材を運び込む。

そして機材を準備。

私のキャメラは液晶が壊れていて少々不便なところがある。

今回は一坪君が持ってきてくれたキャメラで撮影することにした。

明日一日はキャメラを回さず、いっしょに過ごして明後日から撮影しようなどと話す。

 

居間に入ると、6人ほどの子どもたちが走り回っていた。

引っ越しで忙しい近所の家の子などを預かっているとのこと。

 

近所の人も遊びに来ていて、少しおしゃべり。

夕方、子供たちのお母さんが迎えにきて、ようやく今野家に少し静けさが戻った。

 

ラムヤートの粗編集のDVDを2枚持ってきていた。

みんなが見たいというので早速見ることにした。

 

ミワサンが一人暮らしする時に買ったテレビとDVDプレーヤーをつないだ。

ちゃんと映ったので、ゆうらと友達のユノちゃんも大喜びだった。

みんなで結構面白く見られてよかった。

 

暗くなった空に満月がきれいに上ってきたので、一坪君とゆうらといっしょに湖に出て撮影。

まだ冷たい風が洞爺湖の湖面に吹いていた。

ゆうらは暗い砂浜を駆け回り、時々石や流木を投げていた。

 

ラムヤートに戻ると、マスキくんはバスケットの練習に出かけて行った。

週に2回夜に、町の体育館でバスケの練習をしている。

この辺りは社会人チームがいくつかあって、試合もやるそうだ。

マスキくんはバスケをいつもとても楽しみにしている。

 

ミワサン、ゆうらといっしょに夕食をいただく。

ミワさんの料理はほんとおいしい。

 

これから4月1日までのラムヤートの予定をミワサンが教えてくれた。

28日 夜 マスキ君バスケの練習

29日 夜 みあきちゃん・ピリカ・イオノ、だっちょ夫妻が来て夕食

30日 夕方からユミコ祭り

31日 オープン前日

 

仲間のユミコさんが結婚して札幌に行くことになったので、そのお祝いと送別会のタイトルがユミコ祭り。

第一部     こどもの部、第二部 音楽の部、第三部 大人の部と三部構成になっていて、夕方5時から夜10時くらいまでを予定している本格的イベント。

全体に目を配り、楽しい会になるように進行していく役をミワさんとマスキくんがやることになったそうだ。

自分の店のオープン直前に、友人のためのイベントに全力投球するミワさんとマスキくんがたまらなく好きだ。

 

22:00 マスキくんがバスケから帰ってくる。

 

ゴンちゃんは明日も朝3時前からパンづくり。

一坪君はまずは見させてもらうことにした。

 

23:00 就寝。

一坪君は屋根裏のゴンちゃんの部屋で相部屋で寝させてもらう。

 

私はワクワクしながら眠りにつく。

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