空想の森便り 第8号 2006年1月
2006年1月
映画「空想の森」便り 第8号
監督 田代陽子
2006年になりました。みなさん、いかがお過ごしですか。
この冬、北日本の各地で大雪のための被害、犠牲者がでていると連日報道されています。私の住む十勝は今の所雪は例年並みです。昨年は日本だけでなく、世界の色々な地域でも自然災害が随分と多い年だったなあと改めて思わされます。そういえば撮影の時、十勝で野菜をつくっている宮下さんは「今年は異常気象だとここ数年毎年言っているなあ。」と私に言ってたことを思い出します。
<田代陽子の撮影日記>
2005年9月15日。 宮下さんの畑仕事の撮影。人参の収穫。玄関前。土間にて仕事準備。玄関前で傘を干す文代さん。まずは包丁を研ぐ宮下さん。コンテナを軽トラの荷台に積む。人参を抜く宮下さん。人参の葉を切る文代さん。しゃがみながら畑を移動してゆく。作業をしながら宮下家の作品について話す二人。畑には私たちがスーパーの野菜売り場では絶対に見かけない形のものが出てくる。それは男の人の体だったり女の人だったり見事な造形美なのだ。そういう人参を見つける度に、宮下さんと文代さんは「そりゃ大したことないわ。」とか「これは傑作だ。」と言っては盛り上がっている。私も撮影中何度となく作品を見せてもらった。
抜いたばかりの人参は土がついて湿っている。抜いた後しばらく脇に並べて葉を切り落としているうちに乾いてくる。それからコンテナにつめていく。葉や亀裂がはいっているのや細すぎるものは畑に残していく。そのまま畑の肥やしになるのだ。
少し早く文代さんは畑から上がって昼食づくり。宮下さんはギリギリまで畑の作業を進める。台所にて人参を切る文代さん。手早く昼食の準備を進める。上がってきた宮下さんはまず土間で仕事着を脱ぎ、洗面台で石鹸で手をきれいに洗う。人参のサラダ、ズッキーニの揚げ物、カレーライスなど。撮影の時、私もいつもご馳走になる。文代さんの料理はいつもおいしい。
午後。宮下さんは食べ終わると畑に向かう。文代さんは昼食の片づけをしてから。文代さんが畑にやってくると、あうんの呼吸でコンテナに詰めた人参を軽トラの荷台に運ぶ2人。さすがだ。
蕎麦畑。ひょろひょろと細長いそばには、小さな小さな実がみのっている。草を刈るくらいの大きさの鎌でそばを刈る。宮下さんは一振りでザーッと一気に刈っていく。文代さんは3回くらいに分けて素早く刈っていく。腰をかがめ、根元から刈るのでかなり大変そうだ。素早い動きだなあと思って見ていると、昔からやってる人は刈るのがもっと早いんだそうだ。島立てをする2人。刈ったそばを束にして実の方を上にして2人で蕎麦を支えながら円錐形にする。その頭に2束くらい蕎麦をのっけて出来上がり。こうやってしばらく天日に干して実を熟させる。畑にそばの島立てが立つ姿は実に美しい。宮下さんの島立ては、特に形がきれいだと私は思う。蕎麦の実落としをする2ヵ月後くらいまで美しい形が保たれている。夕方になっても、一人でそばを刈り、島立てを続ける宮下さん。キラキラした夕日を浴びながら仕事をしている畑での宮下さんの姿は風景に溶け込んでいた。
2005年9月16日。 聡美さんの畑仕事。金曜日の野菜の配達の準備。泉さんの畑にて、人参の収穫。枝豆の収穫。ねずみに結構食べられていた。とうきびの収穫。鹿の被害にあっていた。この日、聡美さんは、カメラに向かってよくしゃべった。集荷場にてかぼちゃを乾かす。学舎内の畑にて、下仁田ねぎの収穫。ミンタルにて、聡美さん、美和ちゃん、真実ちゃん、杏奈さん。出荷場にて枝豆を束ねて新聞紙にくるむ。泉さんの畑にて、人参の収穫。そばの相談をする聡美さんとあゆみちゃん。そば畑にて、実の入りをチェックする聡美さん。出荷場にて人参の葉を切る。イモを計って新聞紙でつくった袋に入れる佳子さん。人参の選別をする聡美さん。帯広方面チーズや野菜の配達に出発する高橋君。人参の傷やボコボコ肌について話す聡美さんと村上君。
<撮影日記 2005年9月23日〜27日>
2005年9月23日。雨。夕方から天気が良くなった。
12:00 新得警察署に寄って、道路使用許可書と荷台乗車許可書を受け取る。今回は新得バンドのメンバーに軽トラックの荷台に乗ってもらい、車を走らせながら演奏するところを撮影するのがメインの撮影。この時期はデントコーンの刈り取りで酪農農家は最も忙しい。憲一さんはどうしても休みが取れず、撮影に参加できないのがとても残念。トランペットの圭介さんは新得を離れ、もう間もなく道南へ移住することになっているので、これが最後のみんながそろう機会になる。
一坪君をJR新得駅に迎えに行く。そして共働学舎へ。食堂に聡美さんがいたので挨拶をする。野菜を買いたいので行ったのだが、自家用野菜を分けてくれた。かぼちゃ、下仁田ねぎ、ピーマン、人参、イモ、ズッキーニ、トマト、ミニトマト、ししとう、なすなど。、今回も美味しい野菜をみんなで食べながら撮影ができる。ミンタルに寄り、チーズを少し買う。今晩の夕食を一坪君と相談し、カレーライスをつくることにした。町に戻り、フクハラでカレールーと豚バラを買い、宿舎のじいちゃんちへ向かう。
13:30 まずは、トイレ、風呂、居間など掃除。そしてお茶を飲みながら今回の撮影について2人で話す。明日の移動撮影は、この映画の最後の方にもってくる予定でいる。最後に出て来た人たちの顔を舞台になった新得の風景といっしょにもう一回見せたいと思っている。
17:00 夕食の準備をはじめる。一坪家はカレーにいもを入れないそうだ。ズッキーニ、トマト、人参、なす、豚バラなどを入れて一坪君がくる。
19:00 岸本君を迎えに新得駅へ。
19:50 戻ってきて、みんなで夕食。カレーライス、キャベツとセロリと梨のサラダ。とてもおいしくできていた。
23:00 風呂。
0:30 明日の撮影のことを少し3人で話し、就寝。私はいつも撮影の前は恐いような緊張した気持ちになる。スタッフと顔を合わせて話していると、そういうものが溶けていくような感じになる。
2005年9月24日。快晴。風もほどんどなし。
8:00 起床。私は腰浴。
8:45 朝食。パン、紅茶、チーズ(フロマージュブラン、ラクレット、レラ・ヘ・ミンタル、シントコ、カマンベール、プチ・プレジール)、ホエイジャム
9:30 ロケハンの準備。
10:00 出発。新得バンドの練習小屋、学舎など、撮ろうと考えている場所へ行って、どう撮ろうかイメージを具体的にしていく。走るスピードもどのくらいがいいか試してみたりする。牧草地の奥までいって車を切り返せるところなど確認する。ミンタルで、ソフトクリームを食べながら打ち合わせ。そして線路や駅周辺、町のメインストリートへ。駅前通りを車を止めて3人で歩きながら話していると、一坪君が建物の屋上から撮るのによさそうなところを見つけた。洋服屋さんのゆあさというお店だ。早速お店の人に交渉すると、明日の屋上からの撮影をOKしてくれた。そして新内へ戻り、宮下さんと少し話す。明日は宮下さんにも協力してもらうのだ。そしてよければ、今晩の夕食をじいちゃんちでいっしょにどうかとお誘いした。帰りにはね玉ねぎ、カボチャ、人参をいただく。
14:00 昼食。ソーメン。雑炊(卵、小松菜)、肉味噌なす。
15:00 ロケハンの続きに出発。新内小学校周辺と上サホロ。今までの場所で撮ろうと思っているカットが多いので、上サホロは時間が余ったら撮るということになりそうだ。高台なので、山の眺めが素晴らしいところなのだ。この時、光の加減がとても素晴らしくて山、畑など見えるもの全てが美しかった。
16:40 町へ。フクハラで米などを買う。
17:30 宿舎に戻り、明日の打ち合わせ。どこで一緒に乗って顔を撮るのか、どこで並走するとか順番に具体的にイメージをする。
18:50 夕食準備。カボチャの煮物、カボチャの薄切りフライパン焼き、昨日のスープカレー。お米は明日もあるので15合炊く。明日のお昼はゆっくりと食べる時間がないと思うので、3人で10人分のおにぎりをつくる。
19:30 宮下さん、文代さんやってくる。なすの煮びたし、まいたけと野菜の天ぷら、白ワイン、赤ワイン。前に撮ったビデオも流しながら、ご飯をみんなで食べる。
20:30 西村さんが来る。明日は用事があるとのこと。ひとしきり話して帰っていった。
20:50 文代さん、倉本聡のドラマを見に家へ帰る。そのドラマに宮下さんの京都の実家近辺が映るらしい。
23:00 美和ちゃん仕事帰りでやってくる。聡美さんがつくったカボチャパイを持って来てくれた。スープカレーを食べる。宮下さんもカボチャパイを食べる。
23:30 ドラマを見終わった文代さんが宮下さんを迎えに来る。ドラマはとてもよかったそうだ。明日の撮影のことを簡単に説明する。宮下さん、美和ちゃんを見送る。
明日は結構長時間の撮影になりそうなので、みんなの様子や天候を見つつ、とにかく午前中の感じを見て、午後はそのままいけるか、または変更するか判断しようということを話した。
0:30 風呂。
1:00 就寝。
2005年9月25日。曇り。少し寒い。次第に晴れてきた。
7:30 起床。腰浴。
8:30 朝食。おかゆ(小松菜、梅干し)
9:30 宮下さんのところへ軽トラを借りにいく。聡美さんがちょうど通りかかる。
10:00 美和ちゃん、箕浦さん、圭介がやってくる。撮影隊は憲一さんの軽トラに乗る。今回は箕浦さんが撮影隊の車の運転手兼スチール撮影を担当してくれる。被写体の聡美さん、あかり、美和ちゃん、圭介さん、嘉さん、有里ちゃんが乗る宮下さんの軽トラは、私が運転手をする。
箕浦さんと撮影隊は聡美の車に乗って北広牧場まで行き、憲一さんの軽トラに乗り換え、初めの撮影場所の練習小屋へ先に行く。
10:20 嘉さん、有里ちゃんが到着。コーヒーなど飲みながら今日の撮影の説明をする。
10:45 曇っていて寒いので、みんなに着込んでもらう。昨日の暖かく穏やかな日が恨めしい。もし寒くて大変だったら、残念だけど途中でやめて次を考えようと思いながら、寒さをしのぐためのウイスキーのボトルを1本みんなに渡し、おにぎりとお湯のポットをのせ、6人を軽トラの荷台に乗せて出発。赤ちゃんのあかりもいっしょだし、とにかく安全運転でいこう。それにしても曇っていて寒い。吹きっさらしの荷台はさぞかし寒いことだろうと少し心配になる。そんな心配をものともせず、荷台から早くもタイコの音や歌が聞こえて来た。いい感じだなあと思い、岸本君にもうすぐ到着すると電話をした。練習小屋に着く頃はあかりを中心にぞうさんの歌を歌っていた。何だかおもしろそうなことになりそうだと思った。練習小屋からタイコなどを積み込み、学舎へ向かって出発。携帯電話でタイミングをやりとりしながら撮影だ。
11:30 牧草地の上まで上がって行く。「ソバ、ソバ」などと嘉さんを中心に即興の歌をみんなで歌っている。後ろから撮影隊の軽トラが撮影しながらついてくる。牧草地から食堂までゆっくりと下っていった。遠くに新得の町も見えて来た。少し太陽の光が出てきて暖かくなってきた。みんなも気持ちよさそうに歌ったり楽器をたたいたりしている。私は車を止め、食堂に入る。日曜日のせいか、ミンタルにはお客さんがたくさん来ているようできっと忙しいに違いない。食堂には代表の望さんと他2人しかいなかった。3人に食堂のベランダから車に手を振ってもらうようお願いし、みんなが乗った軽トラが食堂の前を走っていくところを撮影。イメージではもっと沢山の学舎の人に手を振ってもらうはずだったのだが、人がいないので仕方がない。2テイク撮った。そしてもう一回牧草地の上まであがって、今度は一坪君も荷台にいっしょに乗り込んでの撮影。
12:30 天気も回復してきて順調に撮影が進んだ。学舎を後にして今度は町の方へ向かった。途中踏み切りの所で撮影した。そして一坪君らが駅の中に入り撮影の準備をし、私たちの軽トラは新得駅前のロータリーをグルグルまわりながら歌ったり楽器をならしたりした。駅前を歩いていた人から手を振られたり、かなり注目された。昨日お願いしたゆあささんの屋上からも撮影した。いいペースで撮影は進んでいた。
12:50 今日は新得町役場前で、そば祭りが行なわれているそうだ。撮影は順調に進んでいるので、お昼はそば祭りで蕎麦を食べようということになり、そのまま役場へ向かう。だから「そばそば」と歌っていたのか。役場前の広場はすでにすごい人であった。私は車をどこに止めようかとグルグル周りをまわっていた。その間も荷台の6人は歌ったり、タイコたたいたりしている。まるでそば祭りの宣伝のちんどん屋のようだった。ようやく車を止め、人で溢れかえっている会場に入ると、店の前はどこも長蛇の列。私たちはゆっくりもしてられないので、そばを諦め座るところを確保し、持って来たおにぎりを食べることにした。
再び学舎へもどり、今度は牧草地からの大ロングの撮影。牧草地の方から下って行く時、嘉さんや圭介さんは大声を出して叫んでいた。気持ちいい光の加減で叫びたくなる気分なのだ。無事に終わり、食堂前に車を止めた。あかりのおむつ交換で聡美さんは食堂へ。待っている間、軽トラの荷台でみんなまったりと過ごす。嘉さんがギターをつまびいて、やわらかな陽射しをあびながら午後のシエスタという感じだった。いい場面だなあと思い撮影隊を見ると、しっかり撮影をしてくれていた。
14:30 そして新内へ向かう。すぐ後ろには撮影隊の軽トラがついて来ている。憲一さんの働いている北広牧場を過ぎた辺りで、一台のバンが私の軽トラの後ろに入って来た。ゆっくり走っているから追い越しをかけたのだろうと思いきや、私の車をなかなか抜いていかない。あれっと思っていると、急ブレーキをかけてた。嫌がらせだった。その後、私たちにも「バカヤロー」と怒鳴って走り去っていった。とにかく事故にならなくて本当によかった。新内の入り口で車を止めみんなに休憩をとってもらい、私は宮下さんのところに向かった。もうすぐ通るので、この辺りにいて欲しいとお願いにいった。宮下さんはキャベツの収穫をしていて、私の希望している場所で仕事をしていたのでばっちりだ。みんなのところに戻ると、歌や楽器で遊んでいた。暖かい秋の光を浴びながら、嘉さんと圭介さんは子供のように原っぱを走ったり、寝転んだりして遊んでいた。撮影隊はここもしっかり撮ってくれていた。
15:20 そして新内に向けて車を走らせた。新内の森にラッパの音やタイコの音が響いた。森の映画社を過ぎ、カーブを過ぎると宮下さんの畑が見えてくる。左の畑で宮下さん文代さんが手を振る。私たちも手を振った。宮下さんのところから新内ホールまでの道は、何回か往復してキャメラがいっしょに乗ったり、並走したり、色々なカットを撮った。太陽の光が周りの風景をいっそう美しくみせた。私は後ろから聞こえてくる音楽を心地よく聞きながら運転していた。新内ホールへと向かった。柏の木の下をぐるぐるまわったり、小学校をバックに走ったりするところを撮影。
16:00 ラストカットにと考えていたじいちゃんの家の前の道での撮影。新内小学校の方から坂を上がって来て、じいちゃんちを過ぎ、空に向かって軽トラが走っていくイメージだった。この時間になって雲が多くなって太陽が隠れてしまった。しばらく太陽待ちをしていた。一瞬雲の合間から太陽が出たところでスタートしたが、対向車が来たため、うまくいかず。向かっていく空も曇っていた。荷台では、途切れなく音楽は続いていた。
16:30 その後も粘ったが、だいぶ寒くなってきたので、最後に1カット撮って長い一日の撮影を終了。あかりもよくつき合ってくれた。そのままみんなでじいちゃんちに入る。
18:30 私は軽トラを返しに宮下さんの家へ行く。今晩の夕食をいっしょにと誘う。カボチャと玉ねぎをたくさんもらって帰る。そして私は飲み物を買いに町へ。
19:00 じいちゃんちに戻り、みんなでビールで乾杯をする。夕食。カボチャの煮物(私)、カボチャスープ(美和ちゃん)、玉ねぎスープ(岸本君)、イモ炒め、豚肉と玉ねぎの炒めのも、サラダ(一坪君)。みんなでつくりながら、話ながらにぎやかに夕食。今日撮ったラッシュも少し見る。
20:30 仕事を終えた憲一さんがやってくる。
21:00 宮下さんがやってくる。また今日撮ったラッシュをみんなで見る。
22:30 宮下さんと箕浦さん帰る。
23:00 有里ちゃん、嘉さん、憲一さんが帰る。聡美さんは「この撮影のことをあまり考えていなかったけど、やってみてとてもおもしろかった。このメンバーは大事な仲間なんだと改めて思った」というようなことを言った。美和ちゃんは「初めは軽トラの荷台にのって演奏しながら走るなんてバカみたいで恥ずかしいと思ったけど、やってみて案外面白かった。どんな状況でも楽しめてしまうこのメンバーなんだなあ。」なんてことを言っていた。私はホント、みんなつき合ってくれてありがとうと心の中で思った。
1:00 聡美さんとあかり帰る。私は寝る。圭介さんと美和ちゃんは朝まで話し込んでいたらしい。
2005年9月26日。曇りのち晴れ。
8:30 起床。腰浴。圭介さんは朝、帰ったらしい。美和ちゃんは泊まっていた。
10:30 バラバラとみんな起きて来た。昨日の食器を片したり、洗い物をしたり、掃除機をかけたりする。
12:00 遅い朝食蒹昼食。昨日の残りのおにぎりでチャーハン(私つくる)、イモの味噌汁(私)、ズッキーニの炒めもの(岸本君)、肉野菜炒め(岸本君)、セロリとチーズと玉ねぎのサラダ(一坪君)。岸本君が豪快にフライパンを振る音がしていたので何が出てくるかと思ったら、ほんのちょっとのズッキーニの炒めものが皿にもられて出てきたのには、一坪君と2人で笑った。岸本君はフライパンを振るのが好きらしい。
12:30 美和ちゃん帰る。私たちはラッシュをみる。途中、憲一さんから電話。明日、仕事が休みなので、今晩泊まりに来るとのこと。
14:30 町へゴミを捨てに行く。
16:00 岸本君はおにぎりをつくる。今回は忙しくて今日苫小牧からフェリーで帰るのだ。私はカボチャスープをつくる。岸本君は来年の春に東京へ出る決心をしたとのこと。録音で本格的にやっていくつもりのようだ。両親に話したら大反対されているとのこと。岸本君も大きな一歩を踏み出そうとしている。
17:45 岸本君を新得駅に送る。宮下さんが作業小屋にいたので挨拶する。次回は10月15日集合で新内小学校の窯パーティーの撮影で集合だ。移動撮影の足りない分も撮影しようと言って別れた。
19:00 夕食準備。ご飯を炊く。一坪君はパンとチーズをいれた玉ねぎスープをつくる。じゃがいものお好み風焼き。つくりながら色んな話をする。
20:30 憲一さん、美和ちゃん、聡美さん、あかりがやってくる。いくらのしょうゆづけ、ふろふき大根を持ってくる。みんなでご飯を食べながら今回の撮影の話などをする。参加できなかった憲一さんが映像を見て、「自分が参加できなかったので、その映像を見たくないかと思ったら、客観的に面白く見られた。」と言った。次の撮影は憲一さんも参加できるので移動撮影も参加してもらうことにした。
11:00 あかりと聡美さんは寝た。
0:30 美和ちゃん帰る。
1:00 一坪君寝る。私と憲一さんはその後も話し込む。
3:30 就寝。
2005年9月27日。快晴。
8:30 起床。聡美さんとあかりはすでに起きていた。憲一さんは散歩に出かけていた。
9:00 憲一さん、朝風呂に入る。あかりは上機嫌。朝食。パン、チーズ、かぼちゃスープ、梨、ざぼん、コーヒー。
10:00 一坪君起きてくる。
10:30 山田家3人帰る。
12:00 空想の森便りの宛名書きをする。
14:30 昼食。豚肉としょうがと玉ねぎのチャーハン、水餃子。
15:00 冷蔵庫整理をし、生ごみを捨て土をかぶせて穴を埋める。食器を洗い、掃除機をかける。荷物を車に積み込む。
16:00 一坪君が帰るので宮下さんと文代さんに挨拶する。宮下さんのそば粉でつくった乾麺のそばをいただく。
17:00 一坪君がミンタルでチーズをお土産に買う。ハウスに聡美さんがいたので挨拶に行く。村上君もやってきて少しみんなでおしゃべり。牛舎の前の道、ハウスの前の道が舗装道路になっていた。かなり前と違う印象になっていて少しショック。そんなことなど話す。
18:00 新得駅で別れる。私は10月の前半、一週間程山形国際ドキュメンタリー映画祭にいくので、次のロケまではあっという間だなあなどとつらつら思いながら家に向かって車を走らせる。
<田代陽子の撮影日記>
2005年10月4日 聡美さんの仕事。学舎内の畑にて。カボチャ畑にて、カボチャ集め。ちょうど放牧から帰ってくる牛たちが畑の横の牛の道を歩いてやって来た。最後尾にはなぎちゃんが歩いている。そのすぐ横で聡美さんはカボチャを集めている。ベリーの木の周りの草刈り。ブロッコリーの収穫など。食堂にて。聡美さん、あかりのおむつを変える。
泉さんの畑にて、村上君がトラクターに乗っていも掘る。だいぶ寒くなってきた。池ちゃんなどが掘られたいもを集めて聡美さんが選別。ともひろ君がコンテナに入れる。聡美さんとともひろ君が息の合った仕事をしていた。
2005年10月5日 宮下さんの仕事と昼食の撮影。作業小屋にて。発送準備。人参の収穫。文代さんの昼食準備。ぼっちゃんかぼちゃのはちみつバターかけ。ズッキーニ、トマト、なす、チーズの炒めもの、ししとう炒め、カレーライス。ほとんど自分の畑でとれたものばかり。なんて豊かな食卓なのだろう。カボチャを蒸してバターとはちみつをかける食べ方をすっかり気に入った私はしばらくこの食べ方を続ける。
<2005年10月8日〜13日 山形国際ドキュメンタリー映画祭に参加する>
2年に一度、山形で世界のドキュメンタリーが集められ、毎日朝から晩まで上映される。私は97年から参加している。今年も沢山見て来た。テレビや新聞では伝えられないことがドシンと伝わってくる。私たちの生きている世界、知らないことがこんなにもあることを思い知らされる。見終わってやりきれない気持ちになるものもあれば、ああこんな人たちもいるんだ、出会えてよかったと思うものなど、色んな映画がある。たくさん刺激をうけた。私も帰ってがんばろうと思った。
<撮影日記 2005年10月15日〜10月18日>
10月15日。曇り。雨。
15:00 新得町公民館で明日使う新内ホールの鍵をとりに行く。新得駅に岸本君を迎えに行く。前回の撮影からあっという間に今日になった感じだ。学舎へ行く。ミンタルで京子さんに会う。ハーブティーをご馳走になる。京子さんが最近見た『リトルバード』という映画の話や、私が先日1週間程いってきた山形国際ドキュメンタリー映画祭で見た映画の話などをする。今回も移動撮影を少しするので許可書を警察に申請していた。それを受け取り、そしてじいちゃんちに向かう。途中宮下さんのところに寄り、明日軽トラ借りることや、山形映画祭の話を畑で立ち話。カボチャ、イモ、人参をもらって帰る。
じいちゃんちを開ける。ネズミとりにまたネズミがかかっていた。私は水を出したり、ふき掃除したり、掃除機をかけたり。岸本君も慣れたもので、薪を運び込んで来たり、生ゴミ用の穴を掘ったりしている。
18:00 夕食づくり。雨が降り始める。こはん、かぼちゃの味噌汁、白菜とキャベツと人参の炒めもの、人参の千切りサラダ(お酢、塩、胡椒)、梨(にいたか)
22:00 一坪君を迎えに駅へ。帰ってきて夕食を食べる。明日の撮影の打ち合わせをする。今回撮影する窯パーティーは、この映画の最後の方にもってくるつもりだ。私も被写体の一人になって2人に映してもらう。10時から、移動撮影の撮りこぼしを4、5カット撮影してから窯パーティーの撮影を始める。一人一品持ち寄りということで伝えてあるが、作ってこられない人もいるかもしれないのでおっちゃん(斉藤修さん)に今回は料理を何品かお願いした。
0:30 就寝。
2005年10月16日。晴れ。新内の移動撮影と窯パーティーの撮影。
8:00 起床。腰浴。
8:40 朝食。ごはん、味噌汁、人参のサラダ、イモを薄くスライスして焼いたもの。
10:30 新内小学校へ移動。今日は午前中は軽トラでの移動撮影。前回参加できなかった憲一さんが今日は参加できる。圭介さんはつい最近道南へ移住していった。新しい生活を始まったばかりで、今日は参加できない。
憲一さんが軽トラに乗ったみんなに合流するところから撮影開始。校庭の柏の気の下で一人サックスを吹く憲一さん。天気がいいのに、雲が佐幌岳の方から湧いてきた。この辺りで撮影して思うのは、天気のよい風のない穏やかな日でも10時頃になると、風がでてきて雲も出て来たりする。そしてお昼を過ぎるとまた安定するといったことが多い。この日もまさにそうだった。雲が切れるのを待ち撮影。憲一さんが一人柏の木の下でサックスを吹くカットを撮影。箕浦さんには今日もスチール撮影をお願いしている。その間、嘉さんや有里ちゃんや美和ちゃん、聡美さん、あかりも集まって来た。タイコやギターなどならして遊びはじめた。みんなを軽トラに乗せて、柏の木の下にいる憲一さんをのっけるカットを撮ったあと、宮下さんの家の前の一本道で一坪君もいっしょに荷台に乗って撮影した。この頃おっちゃんがやってきた。寝坊したらしい。間もなくして西村さんもやって来た。窯に火を入れたり先に準備をすすめてもらう。ラストカットに考えていたじいちゃんの家の前の道で空に向かって車が走っていくカットを撮る時、前回同様またもや雲が厚くなってきてしまった。この後窯パーティーの撮影もあるので太陽待ちで粘るのはやめた。イメージしていた空でなくて残念だけど仕方がない。日も短くなって来ているので、じいちゃんの家の前で1カットだけ撮って移動撮影を終了。
12:30 みんな総出で窯パーティーの準備。まるいテーブル(電線のケーブルをまくもの)を窯の周りに持って来てテーブルをセッティング。宮下さん、文代さんも畑の追い込みで忙しい中やってきた。おっちゃんが忙しくて準備ができなかったので、食材の野菜などをじいちゃんちに取りに行ったり、山田家からイカなどもってきたりなどおおわらわ。おっちゃんと嘉さんが小学校の中の台所で食材を洗ったり、切ったり。西村さんは窯の火の係り。私は食器や食材や飲み物を取りに走ったり。ご飯をたいて、文代さんなどに手伝ってもらっておにぎりをつくったり。美和ちゃんや有里ちゃんは持って来たチーズを切って盛り付け。聡美さんはとってきた材料でマリンと山北君の奥さんにあげるブーケづくり。佳子さんといっしょに。一坪君、岸本君は2人で撮影を始めている。
13:00過ぎ 山北君、彼の奥さんになる奄美大島出身のえみちゃんがやって来た。彼らは今日オホーツクの方からやって来た。山北君が今晩帯広で知り合いの結婚式でタイコをたたくというので、寄れたらおいでよと誘っていたのだ。そしてもう一組やってきた。映画祭のスタッフのマリンとよっちゃん。彼らも最近籍を入れたのだ。そんなことで窯パーティーで集まった人たちで、この4人のお祝もしようということに。
青柳さんもビールを持ってやってきた。共働学舎の牛の責任者加藤さん一家もやってきた。チーズ工房の愛三君、美紗子さん夫婦もやってきた。穏やかな暖かな陽射しで気持ちのいい秋の日だ。
料理の方もできはじめてきた。ダッチオーブンの中にカボチャを入れたもの、イモとイカを入れたものを窯の中に入れた。それを窯から出して蓋を開けた時は「おいしそー!」とみんなから歓声があがった。シンプルだけど、素材のおいしさを引き出した料理だ。おっちゃんの故郷山形の名物料理、イモ煮もできた。私はつい何日か前、山形で食べてた料理だ。おっちゃんの味付けはやっぱりおいしかった。みんなでつくったおにぎり、聡美さんがつくったりんごのパイ、文代さんがつくったルバーブパイ、美紗子さんがつくったりんごのデザートと、デザート類も充実していた。みんなそれぞれ食べたり、飲んだり話したりと楽しんでいる。
14:00過ぎ 宴もたけなわなところで、おめでたい二組にごあいさつをしてもらう。聡美さんと佳子さんでつくった手作りの素敵なブーケをさや、真菜がそれぞれ渡した。山北君は奄美大島からきたえりちゃんをみんなに紹介する。島唄を歌う人でもあるらしく、これからライブを各地でやる時、彼女が行きたければいっしょに行くことになるらしいので(ほとんど家に帰れない山北君はそうしてもらわないと彼女に会えない)、彼女の唄も聴けるらしい。彼女は夏に北海道にやってきて、今は山北君に各地に引っ張りまわされていて少々疲れ気味だったけど、もちろん楽しそうだった。マリンは照れくさそうにしていて言葉少なだったが、幸せそうだった。よっちゃんもニコニコと嬉しそうだった。聡美さんと文代さんがつくってきたケーキに、嘉さんと憲一さんの伴奏付きでケーキ入刀などしてもらった。そのまま楽器をならしながら、柏の木の下の方へみんなでバラバラと移動していった。箕浦さんが「はい、半円になるように並んで下さい。」などど指示を出すが、みんな楽器ふいていたりしゃべっていたりあっちこっち行ったりして、なかなかその通りにはならない。しばらくしてやっと記念撮影。夕方の光線に近い何ともいえない美しい陽の光が辺りと私たちを包んでいた。
16:30 片付けはじめる。マサ子さんがやってきた。体の具合が悪くなっていたマサ子さんに会うのはしばらくぶりだ。とっても嬉しかった。寒くなるので、じいちゃんの家に移動しようということで、マサちゃんにも手伝ってもらいながらみんなで片付けた。
17:30 酔っぱらった西村さんは、自分の車で寝るといって寝てしまった。朝になったら起きて帰ってくるから大丈夫と言ってマサちゃんは私たちといっしょにじいちゃんの家へ。おっちゃん、山田家、美和ちゃん、有里ちゃん、嘉さん、箕浦さんなど来る。お茶を飲んだりしてして今日撮ったラッシュを少し見たりする。そして夜中までまったりと過ごす。この日、最後までいたのは聡美さんだった。あかりは途中で寝た。撮影のこと、山形映画祭のことなど2人で色んなことを話した。
3:00 聡美さんとあかり帰る。
2005年10月17日。晴れ。山田家のお風呂と夕食の撮影。
9:30 起床。腰浴。
10:30 朝食。ご飯、野菜スープ(トマト、キャベツ、ベーコン、玉ねぎ)、ズッキーニとイモの炒めものにラクレットをかけたもの
11:30 今日も天気がいい。一坪君は今日東京に帰る。3人での撮影は今日が最後かもしれないので、私はもう一度新内周辺を3人でじっくりみてみたくなった。宮下さんに電話して午後軽トラを借りることにした。最後にもう一回キャメラをもって、3人で撮影に出かけることにした。
11:45 ラッシュを見る。R—71〜73。
14:20 宮下さんに軽トラを借りて、新内周辺の撮影にでかける。
15:20 撮影終了。軽トラを返しに行ったら、宮下さんにキャベツ、カボチャ、採れたてのきのこをもらう。帰って夕食づくり。カレーを一坪君がつくる。私はきのこの味噌汁、岸本君はキャベツの和風煮込みをつくる。
16:30 3人で夕食を食べる。
17:00 明日、稲田保育所でのタイコの演奏をすることになっている。去年もこの保育所で呼ばれて演奏した。今年は私、聡美さん、美和ちゃん、箕浦さんの4人しか都合がつかなかったので、録音の岸本君にも参加してもらうことにした。今晩は山田家のお風呂と夕食の撮影の後、じいちゃんちに集まってタイコの練習をする。岸本君はタイコをたたくのは初めてだったので、私たちも一番初めに習ったファンガというリズムをみんなが来る前に教えて少したたいてみる。どんなふうにやるかなあと思ってたら、リズムを頭で覚ようと必死になっていた。頭と手がうまく連動できず混乱しつつも、一生懸命練習していた。
17:20 一坪君を新得駅に送っていく。公民館へ行って、新内ホールの鍵を返す。学舎へ行ってじいちゃんの家の鍵を美和ちゃんに渡す。
18:00 岸本君と山田家へ。あかりのお風呂と夕食の撮影。憲一さんが帰ってくるまで、聡美さんは夕食の準備をしながら、ぐずるあかりに絵本を読んであげたり、ゆったりと気長につき合っている。聡美さん、いいお母さんだなあと思う。だから夕食の支度はあまり進まない。大きな岸本君と長いマイクの竿が見なれていないせいか、あかりはお母さんから少しでも離れると泣いてしまう。
19:30 あかりが大泣きしているところに憲一さんが仕事から帰ってくる。憲一さんがだっこしても泣き止まない。聡美さんが抱くとぴたっと泣き止んだ。お母さんはすごい。憲一さんがあかりをあやしている間、まず聡美さんがさっとお風呂に入る。そして憲一さんがお風呂に入ってしばらくして、あかりを裸にして風呂の憲一さんに渡す。湯舟に2
人でつかりながら、憲一さんがガーゼであかりの頭や体を洗う。気持ちよさそうだ。その間聡美さんは夕食の支度を進める。まもなくあかりが泣き出したので撮影をやめる。
20:30 夕食。かぼちゃの塩蒸し。魚の煮つけ。やえせん。かぶの浅漬け。ししとうの炒めのも。いつものように話ながらゆっくりと食す。あかりは聡美さんの膝の上でいつものように反りかえって寝てしまった。
21:00 撮影終了。じいちゃんの家にもどると、美和ちゃん、箕浦さん、聡美さんも来て明日の保育所ライブにそなえて、タイコの練習。ファンガ、カキランベなどやることにして、だいたいの流れをみんなで確認して練習した。
23:00 終了
1:00 就寝
2005年10月18日。晴れ。
7:00 起床。腰浴。
7:30 朝食。カレーライス、焼飯、きのこの味噌汁。今日は帯広の稲田保育所のお誕生会でアフリカのタイコの演奏をする日。
8:10 新得のセイコーマートで聡美さんと待ち合わせて車2台つらなって帯広に向かう。学舎のラモーナもあかりと同じ年に生まれたテンリ君をつれていっしょに来ることになった。
9:30 稲田保育所到着。箕浦さんはすでに来ていた。ジンベ、ジュンジュン、マラカスなど楽器を車から出す。今日は岸本君の誕生日でもあったので、記念に私は少しビデオをまわすことにした。子供たちと楽しくたたけたらいいから、と私が言っても岸本君はちゃんとできるか不安がって、駐車場で一人リズムをたたいていた。美和ちゃんも来てみんなで保育所の中に楽器を運び込む。
10:00 50人くらいの小さな子供たちが、興味深そうに楽器を見ていた。そして楽器にさわったり、たたいて音を出したり子供たちは夢中だ。その中に何人か見覚えのある子もいた。お誕生日会がはじまった。みんな元気がいい。私たちもいっしょに会を見ていた。あかりは物おじせず、ヨチヨチと子どもたちの方に歩いて行って「かわいいー!」なんて言われたりしている。演奏をやる番が来た。聡美さんや美和ちゃんが子供たちにタイコを紹介したり、どんな曲を演奏するか説明したりした。2回目とあって、びっくりする子もおらず、はじめからノリがよかった。そしてやっぱりどのタイコも子供たちに囲まれていた。岸本君も女の子に囲まれ、たたき方を教えてあげたりして楽しそうだった。楽しく演奏を終え、しばらく子どもたちも楽器にさわったり、たたいたりしてを楽しんだ。私たちはお茶をいただきながら、先生たちとお話したりしてまた今年も楽しい時間をここで過ごせた。
11:30 箕浦さんは仕事を抜けてきたので、仕事にもどって行った。残った私たちは、うどんやでお昼をみんなで食べた。そこで岸本君の誕生日をみんなで祝い乾杯した。
16:30 じいちゃんちに戻る。岸本君は今日帰るので荷物をまとめる。私も荷物をまとめ、掃除をしてゴミをまとめる。
17:40 新得駅に岸本君を送る。私も家に帰る。これからは撮影もやりながら、今まで撮ったものを見返しながら、少しづつ編集の準備をしようと思った。
<田代陽子の撮影日記>
2005年10月25日 新内で風景撮影。みぞれ模様。
2005年10月26日 快晴。風景撮影。宮下さんの家周辺。じいちゃんち周辺。森の映画社周辺。新内小学校周辺。
2005年10月31日 聡美さんの仕事。秋の味わい便発送準備の初日。山、食堂、牛舎、空など風景。朝の食堂前を通り過ぎる人たち。食堂にて昼食準備をする聡美さん。出荷場にて、ねぎを新聞紙でまく。食堂にて、昼食づくりをするげんちゃん、まきちゃんなど。出荷場にて発送準備をする聡美さんたち。食堂前にて、あかりとてんりの散歩風景。食堂にてなぎちゃんとともひろ君。昼食風景。洗い物をするなぎちゃん、大越さん。あかりの服を着せる杏奈さん。肉加工場にて、聡美さん、佳子さん、竹ちゃん。にわとりの散歩をさせる岩ちゃん。発送室にてケーキの発送の準備をする杏奈さん、佳子さん。夕景。出荷場にて、チーズや肉や野菜を段ボールにつめる作業をみんなでする。送り状を張り付けたりみんなで手分けして作業。ヤマトの人がきてトラックに積み込む。
2005年11月1日 学舎にて。秋晴れの風景。学舎への一本道、食堂、空など。
2005年11月2日 学舎にて。牧草地からの風景。聡美さんの仕事。越冬野菜の収穫。泉さんの畑にて、村上君が牛蒡の収穫。大根の収穫と選別。袋づめなど。白菜の収穫、選別、袋づめ。車に積み込む。風が強くて音が心配だが、いい撮影ができた。
新内周辺の風景撮影。
2005年11月4日 聡美さんの仕事。帯広方面へ村上君と越冬野菜の配達へ。私もついていき、ひかり保育所など5カ所で撮影させてもらう。
2005年11月17日 宮下さんの仕事。小屋の後ろの畑にブルーシートを敷き、蕎麦の実落とし。学舎の大越さんも手伝いに来る。たまたま聡美さん、村上君、牧也君、ともひろ君など、宮下さんのキャベツを分けてもらいに学舎の野菜部がやってくる。学舎の人たちは宮下さんの畑のキャベツを全て収穫していく。あゆみちゃんは来年から学舎の蕎麦を担当するとのことで、宮下さんと話をしたり。宮下さんが軽トラに島立てした蕎麦をのせて運んでくる。ブルーシートの上にロープを長方形に置き、内側が実になるように蕎麦を二列並べ、から竿でたたいて実を落としていく。から竿は柄は竹で、先に木の板が回転するようについている。柄を振り上げ、「バシンッ」と体重をのせて思いきり蕎麦の実のあたりを叩く。見ていると簡単そうだ。陽子ちゃんもやってみたらと言われ私も初めてやってみた。うまくできない。へっぴり腰と文代さんとあゆみちゃんにに大笑いされた。しばらくやるとコツがわかってきてイメージ通り、バシバシと叩けるようになった。蕎麦を並べて初めの一振りは、実に気持ちいい。「バラバラバラッ」と実が落ちる音がなんとも言えないのだ。から竿での叩く作業はずっとやっていると結構きつい。汗もびっしょりかく重労働だ。それでも私はとても気分が良くなんだか楽しかった。片面を叩き終わると、両側のロープを持ってひっくり返し、裏側も叩くのだ。このひっくり返す作業がこれまた面白いのだ。蕎麦がロープにちゃんと乗っているか確認、そして2人の息を合わせて1、2の3でひっくり返す。大越さんと宮下さんは長年いっしょにやっているのでほとんど100パーセントの成功率だ。大越さんは本当に嬉しそうに宮下さんと色んな話をしている。宮下さんも「大越さんようそんなこと知っとるなあ。おっ、もっと真ん中たたいてや。」などと言いながら楽しそうに仕事をしている。大越さんはまだ終わっていないのに、来年の蕎麦の実落しの話をする。両側を叩き終わると下の方に落ちた実がたまる。振いながら茎の部分をよける。茎やごみなどが実の何倍もの嵩がある。こんなに手間暇をかけ、体と力を使っても実は少ししかない。それでも宮下さんはこのやり方をずっと続けている。
2005年11月18日 宮下さんの仕事。蕎麦の実落とし2日目。宮下さんに明日は筋肉痛になるはずだと言われていた。私も結構叩いたから、なるかなと思っていたが筋肉痛にはならなかった。それどころか体の調子はものすごく良い。久しぶりに体のキレがいい感じ。午後、宮下さんと大越さんは落した実をふるって、袋につめて小屋に運ぶ仕事。文代さんは白菜の収穫。陽の光が美しい午後だった。
2006年2月まで撮影を続ける予定です。現在は、今まで撮った89時間のテープを見直しながら、カット表、ロール表をつくっています。時間のかかる作業ですが、しっかりと見直して編集作業に入っていきたいと思います。
折々にその時点でのまとめたものを、みなさんに見て頂く機会もつくっていきたいと考えています。今後も引き続き、製作の協力をよろしくお願いいたします。
