旅する映画 その18 群馬県榛東村へ
2009年6月26日。
朝、帯広を発ち、高崎駅から更に電車に乗り、夕方6時前、八木原駅に到着。岩田紀子さんと娘のゆかりちゃんが出迎えてくれた。彼女は4月の高崎映画祭で「空想の森」を観て自主上映を決めてから、この短い期間で野外上映会を含む2日に渡っての自主上映会、そして同時に梅祭りの準備をすごい馬力でやってきた。
岩田家に到着。私の部屋は土間のすぐ脇の部屋だ。94歳のばあちゃんにご挨拶。軽く打ち合わせの後、紀子さんと妹の寿子さんとゆかりちゃんと軽トラに乗った。「農カフェ」と書かれた看板を3箇所に立てた。この辺りは斜面になっていて上の方を見ると山々が美しい。

試写をしてみた
家に戻ると紀子さんの夫、忠夫さんが仕事から帰ってきた。そしてプロジェクターとDVカムデッキを車に積み、みんなで梅林に向かう。私は家の前の田んぼの脇を通って歩いた。梅の枝にはたくさんの実が実っていた。心配していた蚊などの虫は、全く気にならなかった。中に歩いていくと、畳3畳ほどの大きなスクリーンがしっかりと立てられていた。建築資材の白いボードを3枚つないだそうだ。スクリーンの向こうには前橋の夜景がチラチラしている。
忠夫さんが梅林の脇の道に止めてあるワゴン車の中の発電機を稼動させた。静かな音のものを借りてきたそうで、ちっともうるさくない。持って来た本番用のテープで画を映し出してみた。おおー、いい感じだー。ボードのつなぎ目も気にならない。画面が少し暗いが、それは仕方ない。
駐車場は、すぐ近くの工場の駐車場を借りたとのこと。トイレは客席の後方に穴を掘り、ブルーシートで覆った野外トイレが二つ作られてあった。ばっちりではないか。きっと、この準備のひとつひとつにドラマがあったのだろうと思った。紀子さんはとても嬉しそうだった。

俄然明日の上映が楽しみになってきた。後は雨が降らないことを祈るだけだ。21:00。興奮気味で家に戻り、寿子さんがつくった夕食をみんなで囲んだ。ソーメン、こふきいも、野菜サラダ、とうふ、自家製梅しょうゆ。ビールと日本酒(船尾)を少しいただいきながら、みんなで明日に思いを馳せた。
0:30。ふすまを閉めて個室にし、就寝。蛙が鳴く声が聞こえる。なんか懐かしい気持ちになる。ほのかな梅の香りに包まれながら眠りに落ちていった。

