旅する映画 その20 農カフェ梅祭り上映会
2009年6月28日。
8:00。起床。いい天気だ。今日は午前中、梅もぎ・梅酒・梅ジュース・梅干づくりのワークショップ。そして午後から、二階の蚕部屋だったところで上映会だ。
9:00を過ぎると、出店する人、お客さんなどが、次々にやってきた。紀子さんは対応に大忙しだ。私は梅もぎと梅干のワークショップに参加することにしていた。寿子さんが玄関先で受付。
参加者たちは、まず籠を持って梅林へ梅をもぎにいく。昨日のスクリーンが立っている。今年はずいぶん実りが少ないとのことだが、みんな思い思いに梅をもいで歩いた。私も熟している梅を選んで取って歩いた。犬を連れながらもぐ人、子供といっしょにもぐ人、音楽を奏でながら梅林を歩く人たちなどなど色んな人がいた。
家にもどると、庭先が出店とお客さんでにぎわっていた。月に一回高崎の中医研で鈴木君、幸田君が中心になって朝市を開催している。その時に出店する人たちが今回も参加してくれたとのことだ。


マレーシア料理、天然酵母のパン屋、皮製品屋、牛肉の炭焼き屋などなど10店舗ほどが立ち並び、庭はお祭り気分だ。オーハシもラクレットやチーズ盛り合わせ売るというので、私は梅干ワークショップをやめてチーズ売りを手伝うことにした。

ワークショップは大賑わい
母屋の中は梅酒や梅干づくりワークショップの人であふれかえり、足の踏み場もないほどだった。寿子さんが参加者にプリント、道具などを渡し、わかりやすく進めていた。
庭は庭で大勢のお客さんでにぎわっていた。子供は子供で庭や前の田んぼで走り回って遊んでいる。
オーハシは厨房でひたすらラクレットをフライパンで溶かし、私は庭のお客さんから注文をとって売りまくった。おおむね完売した。

ここがお蚕さまの部屋だった
忠夫さんや甲田君は、開口部の遮光をはじめていた。築80年の養蚕農家だった古民家のこの家は、リフォームして吹き抜けになっているため、遮光しなくてならない部分がたくさんある。それを、黒マルチでするのだ。農家ならではのいいアイデアだ。天井部分の遮光はすでに終わっていて、あとは窓なのだが、なんせ遮光してしまうと風が通らなくなり中が暑くなってしまうので、なるべくぎりぎりにすることに。幸い午後になって曇ってきたのがラッキーだった。


また、庭先でバリ舞踊が始まった。お客さんの目が釘付けになっていた。昨日と違う衣装だった。
ワークショップもあらかた終わり、機材を二階に搬入しセッティングを開始。昨日に引き続き小田さんが映写だ。前と後ろに扇風機を置いた。後ろの方は全部遮光せず、あけておいた。私は音と画のチェック。音は少しこもり気味だったが、準備ができた。
15:00。開場すると次々とお客さんが入ってきて、会場が一杯になった。まずご挨拶をしてから上映をはじめた。50人ほどの人がぎっしり座っている後ろから私は映画を観た。人の頭越しに観るのもいいものだ。庭で子供がはしゃぐ声が聞こえたりする。ああ、なんか映画祭に似た雰囲気だなあと思った。暑いのは暑いが、耐えられないほどではなかった。しばらくたって、出入り口に氷入りの梅ジュースがお盆にいっぱい運ばれてきた。配って歩くスペースはとてもないので、後ろからコップをどんどん回した。その心遣いがとても嬉しかった。きっと美和ちゃんや有里ちゃんなら同じことをするだろうなと思った。
上映が無事終わり、まずは遮光のマルチを取り、会場に風を通した。そして質疑応答。5人の方が質問をしてくれた。素晴らしい上映会だった。
東京から観にきてくれた女性が、帰りがけに私に声をかけてくれた。「もうすぐ千葉に引っ越すのですが、こんな上映会をやりたいので宜しくお願いします。」と。
お客さんが帰り、スタッフは撤収にかかる。今回、事前にコップ・箸・皿の持参、ゴミの持ち帰りを呼びかけていた。それが見事に徹底されていて、昨日も今日もゴミもなくきれいだったのには驚いた。そしてインターネットを駆使した宣伝をしていて、遠くから参加したお客さんが多かったのにも驚いた。
あらかた片付いて、台所の横の部屋で軽い打ち上げ。鈴木酒店さんが、五人娘(日本酒)などを差し入れてくれていた。紀子さん・忠夫さん夫妻、寿子さん、小渕さん夫妻、鈴木君、甲田君、映写の小田さん、私。まず五人娘で乾杯した。アグリレディースの料理をつまみながら、今回の梅祭りと上映会を振り返った。途中、シネマテーク高崎の志尾さんがやってきた。そこで一人づつ自己紹介と今回の感想などを言ってもらった。小渕もと江さんが「のりちゃんに説明されても何だかよくわからなかったけど、2日間手伝ってみて、色んなことをしている若い人と出会えて本当に良かった。農家だけでやっているイベントでは出会えないから。アグリの他のメンバーもそう言っていたよ。」この言葉が私はとても印象に残った。紀子さんが想いを行動に起こした結果、梅祭りと映画上映を通して人と人が出会い、参加した人の心にいつまでも残るものがつくられたのだ。一生に一度あるかないかのすごいことだと私は思う。
20:00。いったんお開き。岩田家5人と鈴木君、甲田君、志尾さん、私は「あわたま」という野菜料理の店へ移動。私は志尾さんの車に同乗し今回の上映会のことを色々話した。あわたまは、木造一軒家の素敵なお店だった。みんながそろい、食事が始まった。一品づつ出てくる野菜料理はどれもきれいで美味しかった。ばあちゃんも全部食べた。

食事を終え、鈴木君や志尾さんと別れ、私は岩田家の車に同乗し家路へ。みんなもう限界でもうろうとしていた。色んなことがありすぎて私もボーとしていた。怒涛のような2日間だった。



