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旅する映画 その46 名古屋へ みのや北村酒店

名古屋駅前

2009年11月7日。
昨日、冬タイヤ(車)に履き替えた。

十勝は雪がちらつく日もあり、冬がもうそこまでやってきている。
帯広空港から名古屋小牧空港へ向かう。

もう何度名古屋に来たことだろうか。

上映では3回目になる。

誰も知り合いのいなかった名古屋が、今では多くの仲間がいる親しい町になった。

みのや北村酒店

今年一月、シネマスコーレで「空想の森」を観たみのや北村酒店の店主・北村彰彦さんが、自分の町で上映会をやりたいと思い、仲間を集め準備をしてきた。

明日11月8日、いよいよ本番の日を迎える。

夕方、私は北村酒店に到着。

店の横の倉庫では、実行委員の女性たちがチーズを切ったり、案内表示、ポップを書いたり、せっせと明日の準備をしていた。

どんな上映会になるのだろうとみんなワクワクしていた。

現時点で前売りチケットは200枚近く売れているとのこと。

これはすごい数字だ。

こんなに前売りを売っている上映会は初めてだ。

間もなく作業を終え、みんなで北村酒店の立ち飲みへ移動。

北村さんの母さんが笑顔で迎えてくれた。

私はウェルカムドリンクでエビス生ビールをいただき、みんなで明日の成功を願って乾杯した。

2杯目は妻の久美子さんお勧めのイタリアの赤ワインを飲んだ。

これがまたうまかった。

久美子さんも明日の上映会をとても楽しみにしていて高揚していた。

私も何だか明日のことを思うと興奮してきた。

母さんが、田村(日本酒)やら赤ワインやら試飲をもってきてくれ、色んな酒をちょこちょこ飲んだ。

この日、酒がとても美味しく感じた。

この10ヶ月の間、みんなそれぞれ仕事の合間に上映会の準備を重ね、宣伝活動や前売りを売ったりしてやってきたのだなあと思うとありがたい気持ちでいっぱいになった。

色んなドラマがあったのだろうなと思う。

きっと明日はいい上映会になるに違いないと私は感じた。

アキちゃん(北村さん)、はいつものように立ち働いている。

今日は土曜日なので閉店時間が早い。

とはいっても一杯飲みたいお客さんが後を絶たず、なかなか時間通りには閉店できない。

20:00過ぎ。

彦根の奥田さんが大荷物を抱えてやって来た。

明日の上映会に奥田さんもスタッフとして参加する。

彼女の長女が名古屋に暮らしており、最近3番目の子供を出産した。

そんなこともあり、頻繁に名古屋に来ているそうだ。

奥田さんはもう「空想の森」彦根上映会の名刺をつくっており、みんなに渡していた。

そしてまた何度目かの乾杯をした。

20:40。

ようやく閉店。

「また明日ね!」とみんなと別れた。

私と奥田さんは店の奥の台所で夕食をご馳走になった。

父さんも元気だった。

前から質問しようと思っていた「みのや北村酒店」の「みのや」の意味を父さんに聞いた。

父さんが修行に入った酒屋の主人が美濃出身で「みのや」という屋号だったそうで、暖簾分けしてもらった時に、自分の屋号の前につけたとのこと。

しばらくすると、奥田さんの娘さんの夫が車で迎えに来た。

奥田さんはまだ話足りないようだったが、アキちゃんに促されて帰っていった。

そして私はアキちゃんと明日の打ち合わせ。

明日は本山生協会館で2回上映。

会場設営と撤収の時間がそれほどたっぷりはないので、手際よくやらねばならない。

そして17:00には全てを終えて会場の鍵を返さなくてはならない。

5店舗ほど食べ物の出店も並ぶ。

キッズコーナーもつくる。

そこではパソコンにスピーカーをつなげDVD上映もすることになった。

子供と会場を出てきたお母さんたちが引き続き映画が見られるようにという配慮だ。

なかなかいいアイデアだ。

上映中も出入り自由、会場内も飲み食いオッケイ。

食べながら飲みながら映画を楽しもうという会だ。

アキちゃんが想い描いた上映会。さあ、どんな上映会になることやら。

明日は北村酒店の週に一度の休みの日曜日。

アキちゃん夫婦は早朝から搬入の準備にかかる。

ワイン、ジュース、チーズなどの出店を出すので荷物がたくさんある。

アキちゃんたち実行委員会のみんなにとって、この上映会は仕事ではない。

けれど、ただの遊びでもない。

真剣に遊んでいる。

遊びこそ真剣にやらなければ面白くない。

と私は思っている。

そんなこんなで、風呂をいただき、早めに就寝。

前と同じ、窓から大曽根駅が見える部屋で私は眠った。

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