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新得バンド


CD 「楽音日和 (らくおんびより) 」発売中!
1,000円(税込)

映画をもう一度見たくなる!
*映画音楽として使用した曲以外も収録しています。


Yoshihiro Nishimura – Acosuticguitar
アコースティックギター版 発売中! 1,000円(税込)

お求めは
共働学舎新得農場内「ミンタル」
問い合わせ:豊之進劇場音楽団 代表 田代陽子 電話 090-9084-2058
またはこちらから

「楽音日和」収録曲
1.僕のトラックの後ろに乗りなよ
2.楽音日和
3.皮の手袋
4.宮下家は秋の収穫で大忙しの毎日です。
5.前のめりなリンゴ達
6.kirin
7.カクカクシカジカ
8.スモーキー
9.畑
10.喜夫・文代
11.あの日のカラス
12.冬2005
13.七月の雨の日 2008

 
「空想の森」と「楽音日和」
 映画「空想の森」の映画音楽を収録している「楽音日和」は
元々映画音楽として録音されたものでなく、
映画の登場人物の山田憲一さん聡美さん夫婦、山田圭介さん、
「空想の森映画祭」のシーンに出演してもらっている
西村嘉洋さん、定岡美和さん達が組んでいる「新得バンド」の演奏を、
自分達のゆかりのある場所で演奏してもらい、
その中から何曲かを選んでCDとして
映画が公開される際、一緒に発売しようという企画だった。

企画の始まりは2005年5月頃撮影で
新得に滞在していた僕は撮影をしている視点から
違う角度から被写体の方々と時間を過ごし、
それが撮影に還元されていければと思っていた。

ちょうどその頃新得バンドの練習を撮影したこともあり、
撮影とは別に日にちを設けて新得バンドの演奏を録音し、
「空想の森」の外伝的なドキュメンタリー作品を作ろうと思い立った。

収録する場所の候補は、スタッフが撮影の時に宿舎としてお借りしている
小川さんの家の裏に今は使われていない倉庫
(D型倉庫ー映画祭の時は映画館として使用されることもある)
の入口付近にちょうど演奏できるくらいの広場。

もう一つは映画祭のメインの会場である
木造の新内ホール(旧新内小学校)にしようと考えた。

早速、監督の田代さんと撮影の一坪君にこの話をすると、
興味を示しながら話に乗ってくれた。

その後バンドメンバー達に話を持ちかけると、
苦笑いする人、戸惑う人、やる気になってくれた人、様々な反応だった。

新得バンドはプロのミュージシャンの集まりでなく、
仕事の休みの日などに趣味で演奏している人達だったので、
「作品を作る」ことを不安がっていたのは当然だ。

ただ録音する側の僕も同じ立場で、
それまで音楽の録音をしたことはなかったし、
マイクや録音する機械も撮影の時に使用している機材しかない。
(機材を買い足す予算も勿論なかった)

しかし自分達のよく知っている場所で楽しみながら
思いっきり演奏してもらえれば、
今まで見慣れた風景が何か違った風景に見える瞬間があり、
それがドキュメンタリーとしても音楽作品としても成立できれば、
今までにないものが作れると確信していたので、
不安よりも期待が勝っていた。

バンド側にはできるだけ自由に演奏してもらいたかったので
あまり制約を設けず録音する事にした。

日時は6月30日朝から場所は晴れならD型倉庫前、
雨なら新内ホールで行う事をバンド側と約束して、
本番に向け各々準備に入った。

本番当日朝起きてみると、見事なほどの快晴だった。
何か今日は特別な日になる予感がした。

朝ご飯を食べて、機材の準備をしていると、
外からサックスの音が聞こえてきた。
憲ちゃん(山田憲一さん)が集合時間より早く、自主練習をしていた。
憲ちゃんは話を持ちかけた時一番やる気になってくれた人だ。

その内に他のメンバーも集まってきて、
何となくリハーサルが始まった。
メンバー達は話し合いをしながら、曲の構成を確認している。

初夏の快晴のもとバンドメンバーは
興奮や不安などが入り交じった表情をしていた。

そして演奏が始まった。
想像していた以上の曲だった。

収録前から一番よくできた曲を「楽音日和」というタイトルにしたかったので
あっさりとこの曲が「楽音日和」となった。

音がヘッドフォンをしている耳ではなく心に直接届く様な演奏で、
僕はその場にいた全員のそれぞれの感情の集まりが
この曲を産んだ事を今でも信じている。

朝起きた時に感じた予感は当たっていた。
その後も4曲ほど順調に録音して、
午後1時頃には終了した。あっという間の何時間だった。

僕としてはこの日録った曲で充分作品ができると思っていたが、
バンド側は演奏に少し納得がいってないらしく
一ヶ月後にもう一回日を設けたいとの話が上がった。
その要望は嬉しかったけど
もう一回あの雰囲気と緊張感がでるかなと不安だったが、
また違った物が出せればと考えて了解した。

7月31日に今度は新内ホールで録音を行った。
新内ホールは木造の建物なので反響を上手に扱わないと
ただぼやけた音になってしまう。
これには予想以上に手こずった。

野外のときマイクのセッティングは簡単だったのに
新内ホールは時間がかかってしまい本番にいくのが遅れてしまい
バンドには申し訳ないことをしてしまった。

ようやく自分としては納得いく調整ができたのは、
バンドが用意した曲を録り終えた後だった。

このままでは納得いかなかったので
即興で何曲か演奏してもらった。
最後に録った2曲(8「スモーキー」・13「七月の雨の日2008」)
が最終的に映画音楽として使われているのは不思議な話だ。
こうして個性の違った2回の収録で10曲ほどの素材が集まり、
撮影も終了に向かっていた2006年初頭に、
ラフに編集したCDをメンバー、スタッフに渡して
「楽音日和」の作業は一旦中断した。

2006年夏頃我が家に編集をしている田代さんから
9時間程に編集された「空想の森」のDVDが送られてきた。

オープニングから新得バンドの音楽が入っていて、
「おいおいまだ音楽入れんのは早いんちゃう」と思いながら見ていたが、
何か不思議とこれは面白いかもと感じた。
多分田代さんは映画音楽を新得バンドに決めたのであろう。
映画を形作っているピースが1つ埋まった。

2007年夏頃から田代さんと編集を進めていくうちに
新得バンド以外の曲もあった方がいいんじゃないかと話し合い、
バンド音楽をつけているシーンは割と音楽のテンポに合わした付け方だったので、
別の考え方の音楽の付け方、画の長さに合わして曲を作ってもらい
画の持っている魅力をさらに引き出していこうと。

演奏はバンドメンバーのヤンさん(西村嘉洋さん)に
演奏してもらおうと決めていたので、
ヤンさんが得意なアコースティクギターに決まった。
この事をヤンさんに伝えると快く了解してくれ、
2008年2月4日に札幌のエルプラザの「音楽録音室」
という場所で収録を行った。
当日、田代さんは体調が悪く立ち会えなかったので、
マンツーマンでヤンさんと話し合いながら作業を進めていった。
僕の相当抽象的だった要望をヤンさんは見事に形にしてくれた。
予定していた曲以上に即興で曲を作ってもらい、
非常に有意義な収録だった。

その後映画の整音を担当して下さる久保田幸雄さんと田代さんと
相談しながら曲を追加したり、削除していったり
映画の最終作業である音のダビング作業を終え、
無事「空想の森」は完成した。

そして僕は「楽音日和」の仕上げ作業に入った。
「映画音楽」の方は映画館で流れる音量や
現実の音とのバランスを考えて調整したので
さほど難しくなかったが(座っている席で多少印象は違うけど)
「CD」となると買ってくれた人によって音楽を聴く環境が違い、
ラジカセで聴く人、高級スピーカーで聴く人、ヘッドフォンでしか聴かない人、
様々な聴き方が存在し、数々の難問があったがどんな再生環境であれ、
「楽音日和」が鳴った瞬間の自分の気持ちが少しでも伝わる様に仕上げました。

新得バンドの皆さん素晴らしい演奏をありがとうございました。
ヤンさんの少し先回りして曲を引っ張っていくベース、
定岡さんの冷静なんだけどどこか優しいコンガ、
圭介さんの元気すぎる程のゴーカイなトランペット、
聡美さんの少し遅れていそうなんだけど実はジャストなドラム、
憲ちゃんの感情的なんだけどたまにテレのあるサックス、
あかりちゃんの偶然とは思えない程いい所で入る泣き声、
見事なほど「人間」が演奏している作品になりました。

皆さんがいなければ始まりも終わりも存在しませんでした。
あの時の皆さんの頑張りに少しは応えられたかな?
また今度お会いした時お互い褒め合ったり、けなしあったりしましょう。

2008年3月22日新得町で「空想の森」のお披露目上映が行われた際、
上映後のパーティで新得バンドは約3年ぶりに演奏をしてくれた。
あの時と何も変わらない演奏だった。
それがたまらなくうれしかった。

2008年5月  企画•録音 岸本祐典


ベース・アコースティックギター 西村嘉洋

トランペット 山田圭介

コンガ 定岡美和

サックス 山田憲一

ドラム 山田聡美 泣き声 山田あかり


スタッフ全員です。
左より、一坪悠介(キャメラ)、藤本幸久(製作)、田代陽子(監督)、岸本祐典(録音)、久保田幸雄(整音)

企画・制作・録音/岸本裕典
制作・監督/田代陽子
写真/一坪悠介
新内ホール写真/箕浦伸雄
制作協力/藤本幸久
デザイン/ねこまたや
見学/久保田幸雄

特別協力/宮下喜夫・宮下文代

2008 豊之進劇場音楽団


音楽収録の様子

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