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旅する映画 その29 京都シネマ3日目

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2009年7月20日。
7:00過ぎに岸本宅を出る。

岸本君が駅まで送ってくれた。

京都の後、神戸の上映で会おうと言って別れた。

連休最終日。

どれだけお客さんが来るだろうか。
今日は上映後に、静原のカフェ・ミレットに行く予定だ。

ここで上映会をやりたいと言ってくれた大阪・第七芸術劇場で映画を観たレンゲさん、大津で上映会を企画している原田さん、滋賀県の余呉町で映画を観てくれた原田良子さん、木原鮎子さん、木原ちひろささんとご飯を食べながら自主上映会に向けての話をしようということになっている。楽しみでウキウキする。
宿に戻りシャワーを浴びた。

そして朝食を食べ、劇場に向かった。

今日もお客さんは行列をつくっていた。

眞理子さんが3日連続で観に来てくれた。

30人弱のお客さんが入りほっとした。
無事上映が終わると、原田良子さんから電話が入った。

レンゲさんは初めての劇場で迷ったこともあり7分後れて劇場に着き、受付に走った。

途中入場はできないので、金曜日まで上映しているのでその間に観に来てくださいとスタッフに言われた。

事情を詳しく説明したが、どうしても映画を観させてもらえなかった。

それで仕方なくカフェ・ミレットに向かっているとのこと。

中でいっしょに観ていた私はそんなことを知る由もなかった。

ビックリした。確かにチラシにも注意書きで途中入場できませんと書いてある。

しかし、大阪から観にきて迷ったこと、私から連絡をもらい、もう一度スクリーンで観たいということなど説明したが、頑としていれてくれなかったという。

私はすぐにそのことについて支配人と話したかったが、とりあえずカフェ・ミレットへ行って彼女の話を聞き、自分の気持ちをクールダウンしてからにしようと思い直した。

国際会議場の駅まで3,40分ほど電車に乗った。

駅までカフェ・ミレットの隅岡敦史さんが車で迎えにきてくれた。

よく陽に焼けた健康そうな穏やかな青年だった。

彼とひとしきりレンゲさんが入場させてもらえなかった件を話した。

レンゲさんは大阪・七芸で「空想の森」を観たあと、カフェ・ミレットのワークショップに参加し、この場所で「空想の森」を上映したいと思い、隅岡さんに話をして、試写DVDも渡してくれていた。彼もDVDを観て気に入ってくれて、上映会をやってみようという動きになっていた。
駅から車で20分も走ると、のどかな山間の農村の風景に変わった。北海道と違ってそれはとても日本的に感じた。
田んぼや畑の脇の一軒家がカフェ・ミレットだった。玄関を入り靴をぬいであがると、広い居間に大きな木のテーブルがあった。

窓の枠に切り取られた風景は画のようだ。

外は田んぼと山。ゆったりしたいい気分になる。

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原田さん一家とレンゲさん、原田良子さん、木原鮎子さん、木原ちひろさんがそろっていた。

再会を喜んだ。隅岡さんは結婚したばかりとのこと。

ここは奥さんの樹里さんの実家で、数年前からカフェを始めたそうだ。

外の窯で隅岡さんが天然酵母のパンを焼き、料理は樹里さんがつくる。

早速みんなでランチとなった。

私もお腹ぺこぺこだった。

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かぼちゃの冷製スープ、野菜のオーブン焼きなど、近くでとれた野菜を使ったヘルシーでやさしい味の料理だった。

パンもデザートも全て美味しかった。

また食べに来たい。
「空想の森」つながりの人が、今日ここ静原に集まった。

すごいことだと思う。

みんな初対面だったが、すぐに話しに花が咲いた。

食後もお茶を飲みながら、結構深い話もした。
そして外に出てツリーハウスを見に行った。

畑の脇に少し平らな空間があり、脇に木が立っていた。

そこにツリーハウスがあった。

この空間で10月に隅岡さんと樹里さんの結婚パーティをやるとのこと。

「ここで上映もできたらいいね」。と誰かが言った。

それはいいかもと私も思った。

上映実現のためにこれからやっていきましょうということになり、カフェ・ミレットを後にした。

なんだかとても穏やかで、それでいて濃い時間を過したような気がする。

隅岡夫妻に出会えたことも嬉しかった。

京都市内までレンゲさんといっしょだった。

今日のことを改めて私は謝った。

「京都で観られなかったから、来週の神戸に友達といっしょに観にいきますから。」と彼女は言って大阪へ帰っていった。

私はその足で京都シネマに行った。

横地支配人が不在だったため、社員の女性が対応してくれた。

「時間通りに来たお客さんの迷惑になること、製作者のための決まりなのです。」とスタッフは言った。

それはもちろん私も理解している。

「時間に遅れたら入場できない決まりは承知していますが、1週間限定の朝のみの上映であること、ケースバイケースで柔軟に対応する余地がないのでしょうか。」ということを支配人に伝えて欲しいと私は言った。

もしかして今までも遅れて入れなかった人がいるかもしれないと思うと、とても残念に思い、そのお客さんに対して申し訳ない気持ちになった。

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