2011年12月15日。
9:00。起床。東条さんはすでに起きていて杉原さんとご飯の支度をしていた。
杉原さんは朝魚市場に行ってタコ、ブリの子、タラなどたくさん魚を買ってきていた。
タコをゆでで、タラを煮つけにしていた。
昨日のうどんの汁の残りに、モチ、白菜、大根、ネギなどをいれて煮た。
11:30。車に撮影機材、炊き込みごはん、タコ、魚、せんべいなどを積み込み、杉原さん、東条さんと3人で越前市へと向かった。
杉原さんが山崎隆敏さんという反原発活動をしている方の話を聞いた方がいいというのでセッティングしてくれたのだ。
1時間ほど車を走らせた。山間の集落に山崎さんのお宅があった。
家に入り、早速4人でいっしょにお昼ご飯を食べた。
持っていった魚を山崎さんは上手にさばいて刺身にしてくれた。
ブリの子は鮮度がよくて本当においしかった。
そして山崎さんのインタビューをさせてもらった。
町の議員として反原発を訴えて活動していた時の話、チェルノブイリ事故後に視察に行った時の話などを話してくれた。
途中、込み上げてくる思いがあったようで涙を流しながら思いを話してくれた。
このみずやは近所の家が壊されるときに捨てるものだったそうだ。それをもらってきた。明治時代のもの。
インタビューの途中、杉原さんが居眠りしていて、ズルっと椅子から落ちそうになったのには笑った。
3:00。山崎さんの家をあとにした。
杉原さんは車の後ろの席に座ると言った。
そして「あれ、東条さん、私の隣座らへんの?」と言った。後ろは荷物が積んであるので一人しか座れない。
私は「杉原さん、すっかり東条さんが気に入ったんですね。」と言った。
「なんでも食べるし、よく気がつくし、東条さんは見込みある。」と杉原さんは言った。
杉原さんの家に帰り、夕食の支度にかかった。
私は野菜をたくさん入れて雑炊をつくった。けっこうたくさんの量になった。
雑炊を食べながら杉原さんが「戦時中みたいやな。米がちょっとしか入っておらんわ。」と言った。
私はおかしくて笑ってしまった。
そして私は事務仕事。
杉原さんは大好きな東条さんとおしゃべり。
19:30。近くの銭湯に3人で行く。
時々みぞれが混じる冷たい雨が降っていた。
1時間ほどお湯につかり温まる。
杉原さんも気持ちよさそうだった。
帰ってきて3人でおしゃべりしながら豆乳とビールを飲む。
杉原さんはアルコールを飲めないのでみかんを食べていた。
87歳の杉原さん、20代の東条さん、40代の私の3人トリオの共同生活もなかなか心地よい。
22:30。事務仕事をしてから就寝。
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