2012年7月26日(木)
3:30
起床。
辺りはまだ暗いが、天気は悪くなさそうだ。
3:40 車に荷物を積んでいたら、純一さんもやってきた。
2台で港に向かう。
途中、濃霧で私は方向が分からなくなる。
純一さんに先頭を走ってもらう。
4:00 吉村さんの自宅に車を置かせてもらい、作業小屋へ。
今日は天然昆布漁だが、漁の開始時間が30分遅れて5時半からとのこと。
私は船に乗れなくて残念だが、昨日撮りそこなった港に帰ってくるところと、
昆布をトラックに積むところをしっかり狙おう。
今日は、吉村さん、奥さん、娘さん、純一さんの4人体制。
霧の中を出港していった。
真っ白なので何も見えない。
私は一度宿に戻った。
さっと風呂に入り、少し休んだ。
7:00 再び港に向かう。
霧が晴れていい天気になっていた。
吉村さんが昨日漁をしたというポイントの辺りに行ってみる。
今日もそのあたりで漁をするとのこと。
今日はたくさんの船が漁をしていた。
海沿いに立ち並んでいる家は、ほとんど漁師さんの家だ。
自分の敷地から船がすぐに出せるような作りになっている。
そこから私は吉村さんの船を探すが、あまりにたくさんの船で見つけられなかった。
この辺りは昨日大漁だったから、多くの船がひしめきあいながら漁をしているのだろう。
漁を眺めながら、こんな暮らしもあるんだなあと思った。
しばらく撮影していたら、また霧が立ち込めてきて、そのうち辺りは真っ白になった。
8:30 漁の終わりを告げる放送が流れた。
船が一斉に港に向けて走ってくる。
私は今度こそと、必ず吉村さんの船が通るところで待ち構えた。
純一さんを乗せた船がやってきた。
昨日ほどではないが、たくさんの昆布をのせていた。
網で獲った昆布をくくり、岸壁に待機していたクレーンで昆布を吊り上げ、トラックにのせた。
そして昆布と純一さんといっしょに私も荷台にのり、作業小屋へ向かう。
昆布はヌルヌルして独特の匂いがした。
今日で純一さんは昆布漁の手伝いを終え、他の用事を足し、明日大阪に帰る。
トラックを降り、服を水洗いして、吉村家の皆さんに挨拶をして純一さんと私は急いで宿に戻った。
朝食が9時までなのだが、すでに9時になろうとしていたので宿に電話した。
9時少し過ぎ、宿に到着。
二人で朝食を食べる。
ここの朝食は朝どりのイカが食べ放題というのが売りなのだが、今日はイカがないとのことだった。
そして急いで荷造りをして、チェックアウトをした。
そして純一さんに挨拶をして見送った。
ああ、いい撮影ができてよかったー。
純一さん、お忙しい中ありがとうございました。
今回はこの撮影のためだけにきたので、あとは帰るだけ。
解放感にひたった。
天気もいいし、気分も最高だ。
いつもたくさんの撮影をして長くなり、撮影が終わる頃にはヨロヨロなのだが、今回は余力がある。
宿を後にして、吉村さんのお宅に向かった。
お礼を言って帰るつもりが、昆布をたくさんいただいた。
「近くに来たらまた寄って下さい。」
と奥さんが言ってくれた。
それから近くにある縄文文化交流センターに行き、中空土偶を見る。
そして山田農場に寄り、「ななえ」を買う。
「ヨウコちゃん、潮の香りがするね。」
とあゆみちゃんに言われた。
素朴な料理が身体にしみた。
そして今日お世話になる親方の家へ向かった。
親方とミッシュもいっしょに晩御飯の買い物へ行く。
途中、ソフトクリームをごちそうになる。
暑いし、最高においしかった。
店内の魚を見て回り、
「イカ刺にするか。」
と親方。
それからしいたけ屋さんに寄り、大きな肉厚のしいたけを買う。
家に戻り、「ビール飲むか」と親方。
外のデッキの椅子に座り、木を眺めながら二人でビールを飲む。
この空気、木々の緑、太陽。
ああー、気持ちいいと思いながら私はビールを飲んでいた。
「いい家になったなあ。」
と親方はしみじみと言った。
親方がイカをさばき始めた。
私は横で見ながら、親方に乳酸菌とはどんなものなのかと質問をしていた。
親方は何でもよく知っていて、説明がこれまた上手なのだ。
土鍋でご飯をたくのだが、親方の炊くごはんは実においしい。
水加減は自分の手ではかり、火加減や時間は目や鼻を使って調整する。
さすが山男だ。
ご飯が出来上がる頃、おかみさんが帰ってくる。
帰って来てご飯ができていて、しかもおいしい。
おかみさんシアワセだなあ。
この4月からおかみさんは朝9時に店に出勤するという生活に変えた。
だいぶ慣れてきたようだ。
それまでは朝4時ころに出勤していた。
今は朝、ミッシュの散歩をしたり、ゆっくりコーヒーを落とせたり、家事ができたりして贅沢なのよとおかみさんは言う。
三人でおいしく晩御飯をいただくく。
おいしいし、楽しいし、余力はあるし、私は嬉しくて仕方なかった。
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