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撮影報告 その178 ラムヤート6年目のスタート vol.3

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2013年3月29日。

7:50 起床。

ゴンちゃんは工場でパンづくり。

早朝からゴンちゃんの仕事の撮影予定だった一坪君はまだ寝ていた。

しばらくして一坪君が起きてきた。

早速ゴンちゃんの撮影を始めた。

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そして一坪君は居間でのミワさんの撮影。

ゆうらの友達のタンタンが遊びにきていた。

二人は家にあるものを使って、即興オリジナルの遊びを楽しんでいた。

「こういう遊びっていいですよね。」

としみじみとミワサンが言った。

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「熟女好きのノラがまた来ている。」

とマスキくん。

白黒のオスのノラネコが家の周りをニャーニャー鳴きながら歩いている。

今野家のチョコちゃんがお目当てらしい。

チョコちゃんはかなりおばあさんだけど。

 

 

チョコちゃんは今野家の5匹のネコの中で唯一外に出られるネコ。

人好きでネコ嫌いのチョコちゃんは、他のネコと微妙な関係。

外に出ても遠くに行かず、家に周りから離れない。

私が家を一周すると、ぴったりと足元についてくる。

いっしょにお散歩ができるシアワセ。

 

私は工場に入り、ゴンちゃんの仕事を見学。

この工場、居心地がいい。

ゴンちゃんは黙々と丁寧に仕事をしている。

時々考え、ノートにメモをとりながら。

この工場とゴンちゃんはホントによく似合っている。

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天然酵母の元種は、青森の木村さんの林檎を使ったそうだ。

攪拌機と発酵機を使わず、手でこねて、ゆっくりと自然発酵させている。

 

工場の約半分ほどを占めているのは、マスキくんとゴンちゃんでつくった窯。

まだ完成していないが、パンを焼く機能には支障がない。

これからパンを売ってお金をつくり、完成させていくのだ。

 

ソファーの隣に棚があり、パン種を入れたバットを置いて発酵させている。

上段の方は温度が高く、下に下がるほど温度は低くなることを利用して。

アナログの世界。

 

棚やモノの置き場所は、まだ確定していない。

しばらくこのまま仕事して、一番いい場所を決めて、マスキくんに棚などをつくってもらうとのこと。

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新しい窯はかっこいい。

マスキくんが煉瓦ひとつひとつにもこだわって組んでいったとゴンちゃん。

窯をよくよく見ていると、煉瓦の組み方とか、どうしてそうしてるの?

という疑問がわいてくる。

それを質問すると、

「なんででしょうか?」

とゴンちゃん。

しばし窯クイズを楽しんだ。

 

発酵の時間、温度、薪の燃やし方などで、パンの出来上がりが違ってくる。

すごい世界だ。

焼き上がったパンを台にのせ、ゴンちゃんはスケッチ。

ゴンちゃんは日々その日の感覚を体に焼き付けているのだなあ。

そして、これからここでパンの世界を探求していきながら暮らしていくのだなあ。

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「これからのこと、自分の中でいいイメージしか湧かないんですよ。」

とゴンちゃん。

なんて頼もしいことを言うのだろう。

マスキくん・ミワさんも嬉しいだろうな。

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マスキくんは店の方でで仕事。

マスキくんたちが暮らすこの町のロングを撮りたいと前から思っていたので、どこかいい場所がないか聞いてみた。

「この近くの洞爺寺からの眺めがいいですよ。イケメン住職もいますし。」

とマスキくんが言った。

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夕方、一坪くんとロケハンに出かけた。

洞爺寺からの湖の眺めは確かによかったが、町があまり見えなかった。

社務所に行って住職さんにもどこかいいところがないかを尋ねてみた。

ホントに若くてハンサムな住職さんだった。

2か所ほどポイントを教えてくれた。

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早速そのポイントに行ってみた。

ちょっと町が遠い感じがして、今一つピンとこなかったが少し撮影をした。

 

帰り道、洞爺湖へ下る坂道の途中。

「ちょっとここ曲がってみましょう。」

と一坪君が言った。

すると、洞爺湖とラムヤートのある集落が見渡せた。

距離感もしっくりきた。

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「ここだね。」

とすぐに決まった。

 

そして温泉に行って温まった。

 

ラムヤートに帰ると、みあきちゃん、ピリカ・イオノちゃんが来ていた。

みあきちゃんは震災後、神奈川県から子ども二人を連れて現在豊浦に住んでいる。

昨日バスケをした体育館の裏の一軒家が決まり、もうすぐダンナもこっちへやってきてやっと家族いっしょに暮らせることになった。

 

今晩は、ラムヤートの並びに移住してくることが決まった飯田さん(だっちょ)・ユカさん夫妻とラムヤートスタッフのあゆみちゃん・ジュンちゃん夫妻もやってきてみんなで夕食だ。

 

この町にどんどん人が移住してくる。

しかも料理が上手だったり、個性的な人が多い。

ほんと、そのうちラムヤートのあるこの商店街がにぎわっていることもまんざら夢でもない。

マスキくんの思うつぼだ。

 

それぞれ何品か料理をつくってもってきたものが食卓の上に並んだ。

豪華な食卓。

 

どれもおいしかった。

特に、ししゃものオイルサーディンはゴンちゃんのパンにもぴったりだった。

ユカさんに作り方を聞いたらとても簡単でんびっくりした。

私も今度つくってみようと思った。

 

そこにいる人みんなが、ピカピカキラキラしていた。

受け入れ、認め合い、調和し、気持ちがよかった。

 

撮影もぜず、写真も撮らず、私と一坪君は、ただただ楽しんだ。

 

みんなは9時頃帰っていった。

それから、マスキくんとミワさんと一坪くんと4人で、なぜだか夜中の2時過ぎまで話し込んだ。

今日もいい一日だった。

感謝。

 

窓を見ると、静かに春の雪が降っていた。

 

 

撮影報告 その177 ラムヤート6年目のスタート vol.2

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2013年3月28日。

6:50起床。

下に降りると、一坪君が工場の中でゴンちゃんの撮影をしていた。

どうやら見ているだけではいられなかったようだ。

一坪君とゴンちゃんは同じ年。

お互い何か感じるところがあるようだ。

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朝食はゴンパンとコーヒー。

古いパンの食べ方を教わる。

パンに水を含ませ、油をしいたクッキングシートの上に並べフライパンで焼くとおいしくいただける。

今野家では薪ストーブで焼く。

今野家は美味しいパンを毎日食べられてしあわせやなー。

 

あと数日で6年目のラムヤートオープンということで、私も気張ってやってきたのだが、ラムヤートはいたって普段通りだった。

ホントに4月1日からオープンできるの?という感じ。

「今年はマスキくん早いわ。まあなんとかなるでしょう。私はその前にゆみこ祭りをなんとかしなきゃいけないから…」

とミワサン。

なんだかとっても頼もしいミワさんなのであった。

マスキくんも空間づくりのコンセプトは固まったようだった。

マスキくん、ミワさん、ゴンちゃん。

それぞれ心の中に6年目の想いを秘めながら、日々を過ごしているように感じた。

 

一坪君は来たばかりで、今朝も3時から起きているし、

今日はのんびり過ごすことにした。

一坪君とゴンちゃんの三人で温泉とランチをしにいくことにした。

 

近所に「いこいの湯」という温泉がある。

洞爺湖の眺めが素晴らしいところ。

まずはゆっくりとお湯につかった。

 

近所のカフェ・「コハム」さんはお休み、「味わえる」もテイクアウトだけだった。

3月いっぱいはシーズンオフなのだ。

湖沿いを走り、カレー屋さんのチャイハナへ行ったが、ここもお休み。

そのまま湖沿いを走り、ゴンちゃんの案内であぶたの道の駅へ。

ここで海を眺めながら3人でホタテ丼を食べた。

ゴンちゃん、いよいよだねえなどと話をしながら、

なぜか一坪君が古代文明の話を流れるように話す。

それをゴンちゃんが興味深そうに聞き入っていた。

古代文明、星、宇宙など、一坪君は大好きだ。

でもこういう話をできる人が周りにいないとのこと。

心ゆくまで話ができて、一坪君もとても喜んでいた。

 

帰る途中、せっかくだから「ゴーシュ」へ行こうとゴンちゃん。

お客さんは私たち3人だけ。

相変わらずの絶景をながめながら、コーヒーとケーキを楽しんだ。

贅沢なひとときを過ごした。

 

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ラムヤートに帰り、今日の出来事を食卓を囲みながらひとしきり話す。

 

今晩はマスキくんがいつもとても楽しみにしているバスケの練習日。

鼻歌を歌いながら、足にテーピングをグルグル巻き、練習着に着替えている。

バスケの練習日、マスキくんは朝からソワソワしているらしい。

ゴンちゃんはパンづくりが早朝からあるので最近は参加していない。

 

マスキくんとゆうらといっしょに私たちもキャメラを持って体育館へ向かって歩く。

試合形式で人が足りない時は一坪君も参加することになった。

ゴンちゃんと足のサイズが同じだったのでバッシュを借りていく。

 

一番乗りでマスキくんがコートに入る。

電動でゴールが下りてくる立派な体育館だった。

 

仕事を終えた人から、ぽつぽつと集まってきた。

マスキくんが、その度に私と一坪君を紹介してくれた。

みんな快く撮影を了解してくれた。

 

バスケットシューズに履き替え、ストレッチ・ウォーミングアップを各自それぞれのペースでする。

仕事からバスケモードに切り替えているようだ。

ゆうらもみんなにまじってバレーボールで一生懸命ゴールめがけて投げている。

時々ゴールする。

連続で決めるときもある。

 

8人ほどのメンバーが集まった。

アップを入念にして、だいたいメンバーがそろったところで、試合形式のゲームが始まった。

 

みんなうまかった。

流れるようにゴールが決まった時はこちらも気持ちいい。

見ていて面白かった。

途中から一坪君も加わった。

メンバーを変えて何試合もするので、だんだんみんながヘロヘロになってくるのがわかる。

それでもほんと、楽しそうだ。

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「大人になって本気でぶつかりあえることってなかなかないですよね。」

とマスキくんが言った。

ほんと、そうだなと思った。

バスケはマスキくんにとって、ミワサンの夕食を食べる次くらいに好きなことなのかもしれない。

 

一坪君は久しぶりにがっつり運動して、なんだかとてもすっきりした顔になっていた。

 

ラムヤートに帰ってみんなで居間でくつろいでいた。

「一坪くんの古代文明の話、とっても面白かったってゴンちゃんが言っていたけど、ボクもその話聞きたい。」

とマスキくん。

 

「えー、今その話かー。長くなっちゃうのに。」

と私は思った。

もう10時を過ぎていた。

一坪君は、じゃあ、と嬉しそうにまた話を始めた。

 

私とミワさんはゴロンと横になりながら聞いていた。

ミワサンはそのうちゆうらと寝てしまった。

 

ホント、一坪君、上手に話すよなあと感心しながら聞いていた。

マスキくんは嬉々としていた。

 

その内、星のこと、宇宙のこと、素粒子のことなどに話がおよび、私も面白くなってきて三人で結局2時頃まで話をしていた。

 

いい一日だった。

 

撮影報告 その176 ラムヤート6年目のスタート vol.1

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撮影を始めて、この4月でもう2年になろうとしている。

『空想の森』で縁のできた人を訪ね歩くことからはじめ、

函館、大沼、洞爺湖、大間、会津若松、高崎、敦賀、大阪、東京などで

インタビュー撮影、原発問題関連の撮影、日々の暮らし・仕事の撮影をしてきた。

 

それぞれの土地で、いくばくかの時間を共有し、今を生きる人たちの想いに触れた。

出会えてよかったと心から思う人多々。

それが私の原動力になっていた。

 

最後の撮影は洞爺湖のラムヤート。

一坪君を呼んで、いっしょに撮影しようと決めていた。

彼にもラムヤートを撮ってもらいたいと思ったからだ。

やっと時がきた。

 

ラムヤートは4月から6年目の新しいスタートを切る。

去年はパンのないパン屋だったラムヤート。

スタッフのゴンちゃんがパンづくりを日夜、研究・勉強し、試作を重ねてきた。

老朽化したパン窯も設計し直し、自分たちでコツコツとつくり上げてきた。

 

偶然、私の最後の撮影とラムヤートの新しい出発が重なった。

私はいつもより少し緊張していた。

 

2013年3月27日。

昼過ぎ、JR洞爺駅で一坪君をピックアップ。

一坪君は、映画やドラマ、CMの撮影で忙しい身。

その合間を見つけて今回来てくれた。

彼がどんな風にラムヤートを感じるのか、それも楽しみだ。

 

一坪君は初めてのラムヤートの撮影になる。

今までラムヤートを撮ったもののいくつかを粗く編集してDVDに落とし、

今回の撮影の趣旨と共に、事前に一坪君に送っていた。

彼はそれを全部見てきていた。

その話をしながら、ラムヤートへ向かう。

 

店の前にマスキくんが何やら仕事をしていた。

久しぶりに会うマスキくんは伸びた髪を縛り、元気に迎えてくれた。

私も一気に嬉しくなってきた。

そして母屋にいたミワさんのところへ。

一坪君を紹介し、ゴンちゃんデビューと6年目の出発のお祝いのチーズを渡した。

工場をのぞくと、ゴンちゃんが隅のソファーでぐったりとしていた。

 

私たちは道を挟んだ水の駅で昼食。

近況や最近思うこと、この映画のことなど話をした。

撮影ができる喜びが込み上げてきた。

 

ラムヤートに戻り、荷物や機材を運び込む。

そして機材を準備。

私のキャメラは液晶が壊れていて少々不便なところがある。

今回は一坪君が持ってきてくれたキャメラで撮影することにした。

明日一日はキャメラを回さず、いっしょに過ごして明後日から撮影しようなどと話す。

 

居間に入ると、6人ほどの子どもたちが走り回っていた。

引っ越しで忙しい近所の家の子などを預かっているとのこと。

 

近所の人も遊びに来ていて、少しおしゃべり。

夕方、子供たちのお母さんが迎えにきて、ようやく今野家に少し静けさが戻った。

 

ラムヤートの粗編集のDVDを2枚持ってきていた。

みんなが見たいというので早速見ることにした。

 

ミワサンが一人暮らしする時に買ったテレビとDVDプレーヤーをつないだ。

ちゃんと映ったので、ゆうらと友達のユノちゃんも大喜びだった。

みんなで結構面白く見られてよかった。

 

暗くなった空に満月がきれいに上ってきたので、一坪君とゆうらといっしょに湖に出て撮影。

まだ冷たい風が洞爺湖の湖面に吹いていた。

ゆうらは暗い砂浜を駆け回り、時々石や流木を投げていた。

 

ラムヤートに戻ると、マスキくんはバスケットの練習に出かけて行った。

週に2回夜に、町の体育館でバスケの練習をしている。

この辺りは社会人チームがいくつかあって、試合もやるそうだ。

マスキくんはバスケをいつもとても楽しみにしている。

 

ミワサン、ゆうらといっしょに夕食をいただく。

ミワさんの料理はほんとおいしい。

 

これから4月1日までのラムヤートの予定をミワサンが教えてくれた。

28日 夜 マスキ君バスケの練習

29日 夜 みあきちゃん・ピリカ・イオノ、だっちょ夫妻が来て夕食

30日 夕方からユミコ祭り

31日 オープン前日

 

仲間のユミコさんが結婚して札幌に行くことになったので、そのお祝いと送別会のタイトルがユミコ祭り。

第一部     こどもの部、第二部 音楽の部、第三部 大人の部と三部構成になっていて、夕方5時から夜10時くらいまでを予定している本格的イベント。

全体に目を配り、楽しい会になるように進行していく役をミワさんとマスキくんがやることになったそうだ。

自分の店のオープン直前に、友人のためのイベントに全力投球するミワさんとマスキくんがたまらなく好きだ。

 

22:00 マスキくんがバスケから帰ってくる。

 

ゴンちゃんは明日も朝3時前からパンづくり。

一坪君はまずは見させてもらうことにした。

 

23:00 就寝。

一坪君は屋根裏のゴンちゃんの部屋で相部屋で寝させてもらう。

 

私はワクワクしながら眠りにつく。

撮影報告 その175 第9回大間原発訴訟

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2013年3月13日

3月15日、9回目の大間原発の裁判の撮影のため、函館へ向かう。

今回も野村家に宿泊。

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2013年3月14日

明日の裁判に向けての弁護団会議。

 

3人いる裁判官の内の一人が女性に変わったとのこと。

そのこともあって、女性三人に意見陳述をしてもらうことにした。

と弁護団の森越弁護士が言った。

 

菅野真知子さん、上田桂さん、野村保子さん。

意見陳述の原稿の読み合わせして、みんなの意見を聞く。

菅野さんが大間訴訟の会代表の竹田さんの友人で千葉県からやってきた。

上田さんは2回目の意見陳述。

 

弁護士のプレゼンは、只野弁護士の「地震と地震動と応答スペクトル」について。

 

そして、これからどのように裁判を進めていくかの話し合い。

 

 

2013年3月15日。

午前中、意見陳述の修正をするために、菅野さんが野村家にやってくる。

菅野さんと野村さんの陳述を読み合って、最終チェック。

 

お昼前、三人で函館弁護士会館へ。

傍聴に来た人、取材する人たちが今までで一番少なかったように思う。

みんなが裁判所へ入るまでを撮影。

毎回撮っているので、今回は三脚を立てて引き気味に撮った。

いったんキャメラを弁護士会館においてから、抽選に行った。

2回目の抽選で傍聴券が当たった。

 

新しい裁判体になって2回目。

政権が変わって初めての裁判だ。

 

傍聴席は満席。

今回はほとんどの人が中に入れた。

私は一番後部中央の席に座った。

開廷前に2分間、報道の写真撮影がある。

今回は1社。

シャッター音が法廷内に響いた。

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菅野真知子さん

すぐに意見陳述が始まった。

トップバッターは菅野さん。

なぜ千葉に暮らす自分が大間原発を止めてほしいのかを訴えた。

 

間もなく、バーの向こうの原告席の森越弁護士が私を見て何かゼスチャーしている。

声が聞こえるか?ということだった。

私はゼスチャーで、もう少し大きい声の方がいいと合図を送った。

 

陳述は、マイクなしで裁判官の方を向いて話すので、傍聴席の後ろの方に座っている人には聞こえにくい場合がある。

菅野さんの陳述の後、傍聴席から拍手が起こった。

裁判所の係りの人が静かに!とゼスチャーで訴えた。

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上田桂さん

 

二人目の上田さんは母親の立場から陳述をした。

裁判長の聞いている様子はウンザリ・・・みたいな感じに私は見えた。

他の二人は能面のように表情がなかった。

この時も拍手がおこった。

すると裁判長はとても不快な顔をして拍手をしないでくださいと言い放った。

その言い方に、感じ悪いなあと私は思った。

 RIMG1103 (800x600)野村保子さん

 

3人目の野村さんは、今まで函館でずっと反原発の運動をやってきた立場から陳述をした。

この時も拍手が起こったが、裁判長は何も言わなかった。

 

3人で45分ほどの時間だった。

 

 

この後、只野弁護士のパワーポイントを使ってのプレゼンテーション。

「地震と地震動と応答スペクトル」

この問題は難しすぎて私は今まででさっぱりわからなかった。

今回の説明は一番わかりやすかったが、まだまだわからないところがたくさんだった。

 

裁判後、弁護士たちは別室で進行協議。

 

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私たちは弁護士会館で報告会。

 

進行協議が終わって弁護士の人たちも報告会に合流。

森越弁護士から、進行協議の報告。

陳述が長いとか、プレゼンがわからないと言って、意見陳述やプレゼンは意味がないからやめよう、警備の問題があるから、傍聴席も少なくしようなどと、裁判長が言っているとのこと。

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普通の裁判は原告側と被告側の準備書面の交換で終わるので5分もかからないのだそうだ。

そういう裁判は傍聴人はさっぱり何をしているのかわからない。

みんながわかって参加できる裁判をしようと、今まで弁護団はやってきた。

傍聴した人の中からも、弁護士と裁判官のやりとりが、ごにょごにょしゃべっいて、聞こえない、何をしているのかさっぱりわからないと声があがった。

プレゼンをした只野弁護士は裁判官に対して怒りをあらわにしていた。

「陳述が長いとか、プレゼンがわからないということを、進行協議で言わないで、法廷で、その場で言えばいいじゃないかと。」

私は本当にその通りだと大いに共感した。

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河合弁護士

 

河合弁護士は、いつもとは違って静かに自分に言い聞かせるように、一喜一憂しないで粘り強く大間を止めるためにやっていこうと締めくくった。

 

そして、弁護士の人たちと原告の人たち十数名で、野村さんが手配してくれたまるせん旅館へ食事に向かった。

とてもおいしくてボリュームのあるお料理だった。

 

私は只野先生にわからなかった地震動のことを質問した。

7月にできる予定の新安全基準ができてからでないと判断できないこともあるから、今回は基本的なことを理解してもらうためにやったと只野弁護士。

野村さんが、只野弁護士の説明でやっとわかったと言ったら、とても喜んでいた。

弁護士の人たちの苦労もひしひしと感じた。

 

飛行機の時間で、東京の弁護士の人たちは只野先生以外は先に帰った。

それから少人数になって、私も代行で帰ることにしてビールを飲んだ。

帰りに野村さんと温泉に入り、代行を待つ間、卓球を楽しんだ。

せっかく温泉に入ったのに、また汗をかいてしまった。

 

*次回の裁判は6月6日です。

 

~お知らせ~
大間原発訴訟の会では、2013年4月26日に第3次提訴を行います。

ただ今、原告の3次募集をしています。

締め切り 4月20日(土)

 

入会方法など詳しくは大間原発訴訟の会事務局へお問い合わせください。

大間原発訴訟の会事務局

住 所  北海道函館市松陰町1番12号 (函館YWCA内)

電 話  0138ー51ー9718

撮影報告 その174 第8回大間原発訴訟口頭弁論

函館地方裁判所

2012年12月27日。

昨日まで雪が降り、荒れた天気だった。

今年の函館は雪が多い。

裁判でいつも顔を合わせる人たちとまずはこの天気の話。

 

弁護士会館にて

 

いつもより若干裁判を傍聴しに来た人は少なめだったが、年末押し迫る日として考えたらすごいことだ。

上澤さん

 

原子力資料情報室の澤井さん、上澤さんも来ていた。

竹田さん

訴訟の会代表の竹田さんは、大間原発をみんなの力で止めましょうと訴える。

 

今回私は傍聴の抽選に初めて当たった。

 

今回の陳述は加藤敬人さんと牧野美登里さん。

加藤敬人さん

加藤さんはアイヌ民族の立場から大間原発に対しての意見を述べた。

 

牧野美登里さん

牧野さんは横浜の人。

昨年の大間原発東京報告会に参加したことで原告になった。

チェルノブイリのことにも関心を持ち、様々な活動をしている人でもある。

大間原発も他人ごとではないと陳述をした。

石川さんも取材。

弁護士のプレゼンテーションは3本。

現行安全指針類問題についてを 青木秀樹弁護士。

大間北方沖活断層についてを上条辰徳弁護士 。

震源特定をしない策定地震動についてを 内山成樹弁護士。

 

 

大間の北方海域に巨大な海底活断層があることは明白である。

と、東洋大学の変動地形学の渡辺満久先生は言っている。

 

変動地形学は、地表面を見て活断層の位置を特定する。

だから大間の地形を見れば、どこに断層があるのかわかるのだ。

 

 

地震による隆起などがない安定した時代は、海面に接する陸地が削られていって平らになる。

このようにしてできた面を海成段丘面という。

 

12万5千年前の海面は温暖期で今より少し海面が高かった。

この時代にかなり広い面の海成段丘面が形成された。

だから12万5千年前から今まで、地震がなく断層の動きがなかったところは、今も海面より少し高いところにこの時代につくられた海成段丘面がある。

ということになる。

 

12万5千年前に形成された海成段丘面は比較的広い面なのだ。

この海成段丘面を「S面」と呼んでいる。

神奈川県の下末吉という地域に、この海成段丘面がみられ、詳しく調査されたことに由来し、この頭文字を取ってS面と呼ばれるようになったそうだ。

 

12万5千年前のこの平らな海成段丘面は、現在の海面から少し高い位置にできている広い面。

このS面の現在の高度や分布をみることで、どこに活断層があるのかがわかるということだ。

 

活断層の上に建ている建物は、いくら耐震構造をしていても、被害が大きい。

地震の揺れによる被害より、地面のズレによる被害はとてつもなく大きい。

それは今までの地震で証明されている。

 

今ようやく再調査をして敦賀原発の直下に活断層が確認され廃炉になる可能性大という報道があった。

地元で反原発運動をしている人たちにとっては、そのことはずっと昔から指摘してきたことであり、今更何をいっているのだ、前からわかっていたことではないかという認識であった。

 

活断層だらけの日本で、原発が立てられるところなんてどこにもないから、活断層と認めてこなかっただけのことなのだ。

 

 

 

先月、満久先生の講演を敦賀で聞いていたのと、野村さんに活断層について教わったばかりだったこともあり、上条弁護士の大間北方沖活断層についてのプレゼンは、とてもよくわかった。

内山先生の地震動については、さっぱりわからなかった。

裁判官はわかったのだろうか。

 

海渡弁護士、河合弁護士

 

裁判が終わり、弁護士会館で報告会。

 

 

そして、弁護士の人たち、原告の数人と寿司屋で晩御飯。

河合先生がおごってくれた。

弁護士の人たちにとっても原発を止めることは自分の人生の中で大きなことなのだと改めて感じた。

 

上澤さんに活断層のことを質問できてとてもよかった。

澤井さんは今回はいつもと違ってオシャレだった。

 

「今日のプレゼンどうでした?」

と、只野弁護士。

内山先生の地震動の話がさっぱりわからなかったと答えた。

 

裁判についていろいろ質問できて有意義な時間だった。

 

これからも裁判は続いていく。

 

次回9回目の裁判は2013年3月15日。

 

 

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