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旅する映画 その92 トロピカルツアー 与那国島 vol.28

 2010年12月23日。晴れ。

お月様と星がきれいな夜だった。
辺りが暗くなり始めた頃から、クリスマスのイルミネーションをのせたにぎやかな車が連なって島を走っていた。子供たちへのクリスマスプレゼント。子供は喜ぶだろうなあ。大人もウキウキするだろう。上映中、上映会場横も通り過ぎていった。


上映会場受付にて。左から、松田さん、まなみさん。年末の忙しい中、今回の与那国上映会を開催してくれた人たち。感謝です!!ありがとうございました!

 今日もゆっくり起きた。車で宣伝にまわった。入波平酒造のテルミさんのところへ。今年1月の営業の時に出会った人だ。私が行くと、テルミさんは出かけていてちょうど帰って来たところだった。相変わらず明るく楽しいおしゃべりをした。今日の上映もダンナさんと来てくれるとのこと。チケットを買ってくれた。

入波平酒造のテルミさん。

そして久部良の「カレー屋 ユキさんち」へ。

ここで、キャベツのカレーを食べながらユキさんとゆっくり話をした。「今回の上映会は行けないけど、次回は行くから。」とユキさんは言った。

ユキさんは海岸で漂流物を採集してる。これはその採集物のタツノオトシゴ。

久部良からおもろのある祖内へ戻る途中。与那国馬。

15:00過ぎ、おもろに松田さんが迎えに来てくれて、会場の「どぅぐいわり」へ。

左から、どぅぐいわりのショウコさん、ツバサくん、アキヒロさん。

ショウコさんは与那国生まれ。実家は旅館を経営している。彼女は5年前に島に戻って来て、今年2月からこの店をオープンした。アキヒロさんは大阪出身。準備の合間に色々話をした。「次回の上映の時は、また協力します。」と言っていただき嬉しかった。

アルバイトの佐藤貴代さん。神奈川県出身。与那国に来て3年。

会場入り口。

みんなで机や椅子を移動し、松田さんがプロジェクターとスピーカー、アンプをセッティングしてくれた。
今日から島では移動大学が開催され、松田さんはそれで大忙しなのだ。あらかたセッティングが終わると松田さんは移動大学の方へ。

こまかな調整は私がやった。石垣の時のノイズが出たら困るので、DVDを通しでかけてチェック。石垣上映と同じDVDを使ったが今回は何も問題がなかった。ということはやはり、機械の相性の問題だったということか。音も画もなかなかよく調整できた。

宿のお客さんもある中、まなみさんが一番に来てくれて、受付など手伝ってくれた。
19:00を過ぎると、ぽつぽつお客さんがやって来た。オネマヒナの砂月さんや、さくらのルミさんなども来てくれた。

私は昨日から宣伝に回って、色んな人たちと話しているうちに、次の与那国での上映のことをみんなと話していた。オジイオバアの野菜を売ったり、料理して出したり、収穫祭みたいなのはどう?投げ銭ライブもいいね、野外上映はどう?などなど。
私はすっかり「トロピカルツアー2011」はやるもので、与那国でも当然上映するという頭になっていた。与那国上映をまだしていないのに、私の頭の中はそうなっているのが自分でおかしかった。

20人ほどのお客さんが来てくれた。年末の気ぜわしい時期に本当にありがたい。クスクス笑いながら見ている人もいたので安心した。上映後、5、4人の方が質問をしてくれてよかった。

今回の上映を第一歩にして、また違う形で与那国で上映をしたらきっと面白くなると私は思う。

ああー、これで1ヶ月に渡った「空想の森トロピカルツアー2010」は終わってしまった。
長いなあと思っていたツアーだったが、なんと面白くてピカピカした日々だったことか。もっとここに身を置いていたいと切に思ってしまう。
連日、素晴らしい出会いの日々。様々な事を感じ、南に暮らす人たちと少し近くなれた旅だった。「次」へ向かっていく勇気を、出会ったみなさんからいただいた。
この旅でお世話になった皆さん、出会った方々に感謝いたします。ありがとうございました。

旅する映画 その91 トロピカルツアー 与那国島 vol.27

2010年12月22日。晴れ。

彦根の奥田さんからの電話で起きた。昼近くまで寝ていた。
だいぶ復活してきた。天気も上々。宿の近くの国境(はて)でお昼ご飯を食べた。そして自転車で映画の宣伝にまわる。

与那国郵便局にもチラシを張ってもらった。
与那国民族資料館にも行ったが、誰もいなかったので、チラシとメモを置いてきた。


花ゆり工房。ここにもチラシを置いてきました。

中に入らせてもらう。

仲嶺綾美さんと敬一郎くん(2ヶ月)。

綾美さんは織物をしていた。

lここでは織物体験もできるそうだ。

この籠に敬一郎くんが寝ていて気持ち良さそうだった。私もこの中で寝てみたい。

与那国役場。前を通りかかった中学生にも明日の上映のチラシを渡した。

パン屋さん、JAにもチラシを置かせてもらいました。


前原商店にチラシが張ってあったので、中に入ってご挨拶をした。

小学校と中学校です。

こういう日は、島を自転車でまわるのはいい。

坂を登りきったところに、Tシャツ屋さんがあります。one mahina(オネマヒナ)

店長の砂月(さつき)さん。

オリジナルTシャツなどを販売しているおしゃれなお店。店の外のテーブルでコーヒーをご馳走になりながら、おしゃべりをした。与那国の黒糖もいただいた。与那国の味だった。砂月さんはほがらかな温かみのある女性だった。高台にあるので眺めがよく、気持ちが良かった。

砂月さんに「さくら」への道を尋ねた。坂をまっすぐ降りてパン屋さんを過ぎた一つ目の角を左へ。そして5本目の道を右。

この坂を降りて、曲がらずにまっすぐ行くと、私の宿・おもろです。

砂月さんの言う通りに行くと「さくら」はあった。


魅力的なたたずまい。


さくらの稲川留美子さん。北海道出身。

コーヒーとおいしいりんごをご馳走になりながらひとしきりおしゃべり。また、与那国で上映会をしたいと思った。

店の中も素敵です。

与那国ならではのモノをつくって売っています。

裏のトイレも素敵でした。

みーちゃん。けっこう年がいっているそうですが、美猫です。

18:00過ぎ、宿に戻る。

夕食をいただく。今日は昨日の青年と二人。まなみさんに「明日の朝食どうしますか?」と聞かれた。私はいつも寝ていてまだ一度も朝食を食べていない。考えていると、「ゆっくり寝てなさい。」とまなみさんは言った。明日の朝もゆっくり寝る事にした。

いよいよ明日が上映だ。

旅する映画 その90 トロピカルツアー 与那国島 vol.26

 2010年12月21日。曇り時々雨。 


新得から遠く離れて、南の島々を映画と共に旅を続けている。
この相棒が新得で暮らす人たちや私たち映画スタッフを雄弁に語ってくれる。
今までに私がしたすべての事柄が、自分の血となり肉となっていることを感じる日々でもある。
南の果てだろうが西の果てだろうが、どの地でも人はあたたかくやさしく、働いている姿は美しくカッコいい。そしていっしょに食べて飲んで話してみると、共鳴することが多くある。
映画に出会い、映画をつくることができたことに、今、私は感謝している。

 
おもろからの風景。

気持ちのいい布団でゆっくり寝た。朝、松田さんから電話。昼ご飯がてら上映会場を見に行こうと。まだ寝ていたかったので、まなみさんに朝食はいらないですと伝え、また寝た。

昼に松田さんが迎えに来てくれ、上映会場のドゥグイワリへ。今年の7月にオープンしたばかりの喫茶店だ。せまいと聞いていたが、思っていたほど狭くない。ここに、松田さんの同僚の前黒島さんも合流して3人で食事をした。


カジキの中身チャンプルー。本当にオススメです。

私は二人に勧められて、ここでしか食べられないというカジキの中身チャンプルーを注文した。これが非常においしかった。カジキの胃袋は歯ごたえがあり、ほんとうまい。


空想の森のチケットです。松田さんがつくりました。

与那国の人口は1600人ほど。サトウキビの1シーズンの収穫量は5000トン。漁師の人数は30人以下になってしまった。

松田さんも島への愛情があふれる人だ。現在、問題山積の与那国をなんとか盛り立てていきたいと、比川で音楽祭を開催したりしている。

西表、波照間、石垣、与那国と上映をしてきて、そこに暮らす人たちと出会い、色々な話をしてきた。みんなそれぞれ自分の島が大好きで、島への愛情にあふれていた。同時に様々な問題も抱えているが、どうにかいい方向にすすめていこうと自分の足元でふんばっている人たちだった。

出会った人たちはキラキラしていた。「ここでこうして生きているんだー。」ということを強く感じた。海、空、川、動物、植物、そして何よりそこで暮らす人々の魅力という素晴らしい宝をもった島々だった。それが未来へ活かされていくことを願わずにはいられない。

今日はパソコン仕事を終えて、夕ご飯まで部屋で寝た。だいぶ疲れが取れてきた。本日の宿泊は3人。香川県から来たパワフルで明るい楽しい男性と、新潟から来た青年。みんなで色んな話をして楽しい夕食だった。

22:30からNHKの沖縄の番組をまなみさんといっしょに観た。沖縄返還までの道のりの話だった。私は今年1月の沖縄営業、そして今回のトロピカルツアーで沖縄で暮らす様々な人たちと出会い話をした。この地に身をおき、風を感じ、食べ物を食べ、飲み、語り会うことで、私の沖縄に対する思いは今までと違ってきた。とても近く親しくこの沖縄を感じている。同じ時代に生きる人間として、彼らと共にありたいと思う。

旅する映画 その87 トロピカルツアー 石垣島 vol.23

2010年12月18日。晴れ。石垣島・あむりたの庭、そして音楽にて。

ブラボー!石垣・あむりたの庭上映会!!打ち上げにて。左から私、内藤由美さん、西村隆さん、上映会主催者の宮本進吾さん。

内藤さんの家からの眺め。


向こうが私の部屋。


内藤由美さん。

8:00過ぎ。起床。いい天気だ。気持ちはワクワクしているが体が疲労している。内藤さんが緑茶を入れてくれる。そして朝食兼昼食を食べに行く。

車で少し走り、きび畑の脇の湯しどうふ屋さんへ。開放的で私の好きなたたずまいの店だった。店のおばさんもゆったりとしていてとても感じのいい人だった。

私は湯しどうふセット大、内藤さんは湯しどうふそば中を頼んだ。

きび畑の脇には飛べない鳥・クイナがチョコチョコ歩いていた。店の周りにはピンクや白のブーゲンビリアが咲いていた。

目白やすずめも遊んでいた。この店の空間がなんとも心地よかった。湯しどうふが体にしみわたるようだった。このセットで450円。また違うメニューを食べてみたい。

それから内藤さんは白保海岸を案内してくれた。空には石垣空港に発着する飛行機がよく見えた。海は沖の方までさんご礁が続き、浅瀬になっている。

その境目に白波が立っていた。海岸はサンゴの白、そして浪打際にはアオサの緑が一面にはりついていた。

そこにアオサ取りに来ていた金城めり子さんと少しおしゃべり。

白保の集落は波照間からの移住者が多いそうだ。海沿いに昔ながらの赤瓦の家が寄り添って並んでいる。

その中に、赤瓦の家のケーキ屋さんがあった。これまたいいたたずまいのお店。中に入るとおいしそうなケーキが並んでいたので、2種類ずつ買って店の奥の座敷で食べた。とってもおいしかった。

それから内藤さんの家に帰り、私は少し横になって休んだ。15:00前に内藤さんが起こしてくれた。疲れがどっと出て体が重かった。これからが本番。内藤さんの車であむりたの庭に向かった。

店に着くと、もう宮本さんは上映準備にかかっていた。内藤さんと3人で、店の中の机や椅子を外に出し、掃除をして、機材のセッティングにかかった。

最大限画面が大きく出るように調整した。音も、きちんと中音が聞こえるように調整した。なかなかいい画と音になり嬉しかった。宮本さんは実験映画や音楽をやっていた人なので、作り手の気持ちがとてもわかる人だ。

内藤さんは、物販のポップを書いてくれた。

前の方はビニールシートを敷き、座り席。後ろと端の方は椅子席にした。
こうやって一緒に会場をつくったり、機材をセッティングしたりしている時間が私にはとても大事な時間に思える。これはどの島でもそうだった。一緒にやる作業の中で、その人のことがよく理解できる。

さゆりさんが、少し早い夕食をつくってくれた。2種類のカレーと野菜の素揚げなど。おいしくいただきながら、さゆりさんと初めてゆっくり話した。第一印象は美人でカッコイイ女性だと思った。話してみたら、率直で純粋。とても笑顔が素敵な魅力的な人だった。今回は宮本夫妻・進吾さんとさゆりさんの魅力がよくわかった上映会だった。

19:30をまわると、お客さんが次々お店に集まってきた。20人以上の人が集まり、会場は人でいっぱいいっぱいになった。パイランドの智子さんも来てくれた。会場の様子を見て、一度パイランドに戻り、椅子を3つほど持って来てくれた。

20:10。宮本さんの挨拶で上映が始まった。私も店のキッチンから映画を見た。見ているお客さんは笑ったり話したりしていて反応がよく、それを見て私は嬉しくてたまらなかった。しかし、画面ノイズがやたら多かった。こんなことは初めてだった。途中から私はかなり冷や冷やしながら見ていた。後半、DVDを変えたが、1回ストップしてしまった。かなりへこんだ。あとはなんとか最後まで再生できたのでよかったが、反省した。デッキとの相性をチェックしたり、ディスククリーニングもしなくてはと。上映後、お客さんにあやまった。今後このようなことが起きないよう気を引き締めなくては。

しかし、お客さんはとても映画を楽しんでくれていた。5人くらいの方の質問に答えた。終わった後も、何人もの人とお話をした。石垣出身で16年間ニューヨークで働いていて最近戻ってきた女性が、映画と音楽を絶賛してくれた。ニューヨークで上映したらきっといいと思うと言われ、とても嬉しかった。本州から石垣に移住してきた女性や、これから農業を始めようとしている女性たちにも、映画が心に響いたようだ。「映画を見終わって、すがすがしい気持ちになりました。明日からまたがんばっていこうと思いました。」と私に言って帰っていった。これが映画の至福なのだ。


左から、さゆりさん、内藤さん、西村さん、宮本さん。

そしてそのまま店で打ち上げ。さゆりさんが鍋を用意してくれた。ミソ風味の汁に野菜やレンコンと豚と鶏のつみれがおいしかった。私はとにかくお客さんが映画を楽しんでくれたことが嬉しくてテンションが上がった。それから宮本さんが自分の店でこのような形で上映をやってくれたことに感謝。西表の一慶さん、波照間のナオコさんを私に会わせてくれたことも感謝。この石垣島に宮本さんがいることだけで石垣が近く親しく思え、勇気が湧いてくる感じがする。
宮本さん、内藤さん、さゆりさん、西村さんと話が尽きなかった。気がついたら2:30を過ぎていた。びっくり。そして別れて内藤さんの家に戻った。お茶を飲みながら今日の出来事を振り返った。そして寝た。彼女は明日、「ヤギの冒険」の上映を手伝うので朝が早い。

旅する映画 その86 トロピカルツアー 西表島から石垣島へ vol.22

2010年12月17日。雨風少し。

私の部屋から。

朝はゆっくり起きる。9:00ころ朝食に母屋へ。きび刈りのみんなはすでに畑へ行って働いている。孝子さんと話しながら朝食をゆっくりいただく。

まゆみさんが、渡していた私の旅ノートとお土産を持って訪ねて来てくれた。

まゆみさんからもらったお土産。

風邪が治りきっておらず咳をしていて本調子ではなかった。まゆみさんがエイヤと上映会をしてくれたので、また西表に来られた。そしてまた新たな人との出会いがあった。本当に感謝です。

そして風呂に入り、また寝た。午後1時半くらいまで気持ちよく寝た。そして荷物をまとめ、孝子さんが港まで車で送ってくれた。お日様が出てきて、いい天気になっていた。途中、カズさんやキビ刈り隊がきびを刈っている畑を通った。車から手を振って別れた。


大原港にて。船の中から。見送ってくれる孝子さん。

14:30発の船が出るまで時間があったので、孝子さんも旅ノートにメッセージを書いてくれた。最後にハグをして別れた。孝子さんは私が船に乗っても、見えなくなるまでずっと見送ってくれた。私はまた少しさみしくなった。もう少しこの島にいたかった。また西表に来たいと思った。

15:30。石垣の港に着くと、内藤さんが仕事の合間に出迎えに来てくれた。石垣では彼女の家にお世話になる。彼女の車に乗って、明日の上映会場の「あむりたの庭、そして音楽」に向かう。彼女は仕事に戻り、私はあむりたで宮本さんと明日の打ち合わせ。

西表や波照間での上映は彼の紹介で実現した。素晴らしい上映会だったこと、そして何より彼らと出会えたことが一番よかったことを話した。そして宮本さんと映画にまつわる様々なことを話した。彼も熱い男で、色んなことを共有できて私は嬉しくなった。

あむりたの庭、そして音楽にて。左から岸上一恵さん、内藤由美さん。

そうこうしているうちに、19:00頃、内藤さんと友人で同じ職場に勤めている岸上一恵さんが、あむりたにやってきた。そしてビールで乾杯をした。内藤さんは今年1月の沖縄営業の時にここ・あむりたで出会った。岸上さんは、波照間の星さんやナオコさんの友人でもある。波照間で子供が小さくて映画は見られなかったけれど、音楽が気に入りCDを買ってくれた葉子さんのお母さんでもある。葉子さんが波照間に嫁に行ったのも、一恵さんがキューピットだったという話をひとしきりきく。人生はひょんなことからどうなるかわからなくて面白い。

そして、21:00頃、代行で内藤さんの家へ。広々していてとっても居心地のいい家だった。お茶を飲みながら色々話した。内藤さんは保育所で事務や保育の仕事をしている。時折、映画の離島上映も手伝ったりしている。魅力的な女性だ。今回「空想の森」石垣上映を手伝ってくれる。

明日はいよいよ、石垣上映。

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