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信級日記 令和2年秋 vol.55

2020年10月18日 曇りのち晴天

6:30 起床。朝食はコーヒー、パン、チーズ、ヨーグルト、ルバームジャム、りんご。

8:20 出発。かたつむり食堂へ。ヒロシさん8:30ぴったりに来る。

そのままヒロシさんの車の後ろについて、柳久保の田中久さんのお宅へ向かう。

峠を越え、山の斜面を降ってまた次の山を登ってゆく。

ここを通るとネパールを思い出す。

到着すると、田中さんと枝払いをする木をチェック。

家の横の桜の木と道路の脇の杉の木。

そして車の中から道具を出す。

車の中は道具が整然と積まれている。

その中から、チェーンソウ、命綱などを出し、引き締まった体に装着する。

足袋の上にはアイゼンのような爪をつける。

私たちも撮影開始。

まず家の脇の桜の木。

木の根元の草を刈り、ロープを木に回し、自分の体でテンションをかけ固定し、足の爪でどんどん登ってゆく。ヒロシさんは流れるようにやっているけど、これはとても技術がいる動作だと思う。

チェーンソウは腰からぶら下げている。

時々田中さんに、この辺りまで切るかい?などと聞きながら、作業を進めていく。

空師。

ロープ1本で登っていって、枝ぶりや周りをよく見ながら、枝の切り方、落とし方、細心の注意を払いながらやっているのがわかる。

これは本当に気の抜けない、一歩間違えたらとても危険な仕事だ。

初めてヒロシさんの仕事を見ることができて私はコーフンして夢中で撮影した。

ヒロシさんは、途中で少し休憩しながら、サクサクと枝を切り下に落としていく。

「あっちの方から撮ったらたいいよ」

木の頭を切る時にヒロシさんが声をかけてくれた。

私たちの動きもちゃーんと見ていてくれてる。

それで私は少し離れた高いところから、撮ることができた。

作業を終えするすると降りてきて、

すぐに2本目の杉の木に向かった。

11:00過ぎ。仕事を終える。

ヒロシさんは明日からまた埼玉県の現場へ向かうそうだ。

信級での仕事を撮影させてもらえて本当によかった。

かたつむり食堂でお昼ご飯。

天気が良くなってきたので、風景の撮影に行く。

峠から柳久保方面の景色を撮る。

そして小学校へ。

ここから宮平の景色の撮影。ここからの眺めは気持ちがいい。

そしてメインストリートへ下る。

浅野家の前の畑で、優美子さんが子どもたちとさつま芋掘りを始めるところだった。

 

撮影させてもらうことにした。

大きなさつまいもが次々と出てくる。

そのうち浅野さんも帰ってきて、家族4人での芋掘りになった。

いうらちゃんといっちゃんが散歩で通りかかる。

坂を登って帰るところだったので、車で追い越し、宮平との分岐のところなどで

散歩風景を撮影させてもらう。

いうらちゃんは、道の脇の草花をよく観察している。

[…]

信級日記 令和2年秋 vol.54

2020年10月17日 小雨

7:20 起床。久しぶりの完全な二日酔状態。嬉しくて飲みすぎた。朝食はほとんど食べられなかった。

柳屋さんも私ほどではないけど、二日酔いだった。

部屋に戻り、まだあまり動ける状態ではなかったので、昼まで部屋で寝させてもらうことにした。ありがたかったー。

昼、チェックアウト。おかげさまでなんとか動けるようになった。柳屋さんもだいぶ復活していた。

柳屋さんが帰る前日の23日にまた予約を入れた。

go toキャンペーンで宿泊費が安くなりだいぶ助かった。

昨晩、お酒を全部飲んでしまったので、信州新町へ出て尾澤酒造で真賞をまた買った。コンビニでカップラーメンなども買う。

そして宿舎に戻り、荷物を置いてから、かたつむり食堂へ。

まず外観を撮影。

そして晩ご飯。

松茸ご飯、なめこ汁、野沢菜など、この時期ならではのものばかり。

いうらちゃんがこの日も散歩の途中でかたつむりに顔を出したので柳屋さんを紹介する。

そうこうしていると、ヒロシさんがやってきた。

明日、柳久保の田中さんの家の木の枝はらいをすることになったとのこと。

撮影OK。8:30にかたつむり食堂前で待ち合わせとなった。

ヒロシさんの空師の仕事を初めて見られる。とても楽しみ。

ヒロシさんは焼酎を飲み始めた。

純子さんのお迎えで羽田さんがやってきた。

そしててっちゃんが一時退院して信級に戻ってきてるはずなので

電話をかけてかたつむりおいでよと誘った。

しばらくしててっちゃんがかたつむり食堂のドアを開けた。

「みんな心配してたんだよー!、連絡も取れないしー。ったくー」

と純子さん。

てっちゃん、思ったより元気そうで安心した。

「働いて動いてたら、そんな具合悪くなんかならんぞ。」

と羽田さん。

同級生のヒロシさんも容赦ない。

それでもてっちゃんはどこ吹く風だ。

かたつむりでこういうの、撮りたかったんだ、という撮影が初めてできて

私は一人感動していた。

キャメラを回してるのに、いつもの雰囲気。

ホント、嬉しかった。

イチローさんがやってきて、てっちゃんは帰っていった。

そしてキノコ取りに行っていた石坂さんとシェーン、吉沢よしおさんがたくさんのキノコを持って帰ってきた。

加藤哲朗さんもご飯を食べにやってきた。

にぎやかなかたつむりになった。

18:00過ぎにはみんな帰っていった。

私たちは外に出て、夜のかたつむり食堂を撮影していると、

尾澤酒造のみゆきさん夫妻がやってきて中に入っていった。

そしてまた、宴が始まった。

今日の撮影は終了。

ああ、よかったー。

今日も濃い1日だった。

[…]

信級日記 令和2年秋 vol.53

2020年10月16日 快晴

7:30 起床。体、疲れてる。ストレッチ。

少し寒いけど、広い仏間でやる。

窓の景色は緑しか見えない。天気がいいので緑が一段とキラキラしてる。

今日は午後、録音部の柳屋さんがやってくる。

柳屋さんには真ん中の広い部屋を使ってもらおう。

 

10:00 浅野家へ。

優美子さんとひかるちゃんの日常を少し撮らせてもらう。

天気がいいのでお散歩。

メインストリートに出て、かたつむり食堂の前を通って、

左へ曲がり、田んぼの脇の中道を通り、てっちゃんの家の前の橋を渡って帰ってくる1周コース。

チカオさんが脱穀をしていた。途中で機械の調子がおかしくなり修理を始めた。

そんな風景を眺めながら、歩く。

てっちゃんの家の前。

ひかるちゃんは、道の脇の葉っぱをちぎり、それを持って橋の真ん中まで行く。そして葉っぱを川に向かって落とす。飽きもせずそれを何度も繰り返す。お気に入りの遊びのようだ。その姿がかわいいったらない。

川の石の上に、小さな蛙が日向ぼっこしていた。

お昼。

浅野家でご馳走になる。

昨日の鍋の残り汁でうどん。

これがとてもおいしかった。

茗荷味噌、ノビルの醤油漬けなど、優美子さん手作りのご飯のお供を瓶に入れて持たせてくれた。ありがたい。

そして柳屋さんを迎えに信州新町へ下る。

バスの到着まで時間があったので尾澤酒造に寄る。

みゆきさんがいてひとしきりおしゃべり。

石坂さんの体を心配していたり、明石家が来たことを嬉しく思っていたり、いつも信級を気にかけている。

そしてバス停へ。

柳屋さんはいたって元気。これから柳屋さんとの二人での撮影だ。ワクワクする。

豆腐やつまみ、ビールを買う。

宿舎へ帰りがてら、今までの撮影のことを話す。

イナバの宿舎に荷物を下ろす。

そしてまず布団を選んでもらって、部屋に敷いて布団乾燥機をかける。

今晩はさぎり荘に泊まる。

私もちょうど疲れてきた頃なので、1泊ゆっくり泊まって、明日から柳屋さんと新たに撮影をスタートする。

宿泊の準備と撮影機材の準備をする。

キャメラと録音機器を同期させるのにTCを合わせた。今まで一坪くんがやっていたので少し手間取った。

キャメラ側で時間を合わせた。

機材を車に積んで、さぎり荘に向かう。

途中、岩下の田んぼで心ちゃんが脱穀をしていたので寄ってみた。

もう脱穀は終えて藁を軽トラに積んでいるところだった。植野くんも手伝っていた。

早速撮影を開始。心ちゃんの話も撮った。少し大人の顔になっていた。

岩下の田んぼの夕景を撮り、終了。

さぎり荘へ。

明石くんと小山さんがフロントにいたのでご挨拶。

そして、フロントの明石くんの仕事風景の撮影をお願いした。

OKとのことでよかった。

まず温泉にゆっくり入る。

そして夕食はサフォークと羊肉の焼き肉。

生ビールを飲みながら、サフォークを味わう。

[…]

信級日記 令和2年秋 vol.52

2020年10月15日 雨のち曇

6:00 起床。ストレッチ。コーヒー入れる。

6:50出発。小雨が降っていた。宮之脇の明石家へ。

じっくりと家族の日常を撮影するのは久しぶりなので少し緊張。

今日は明石くんがさぎり荘に出勤するまでを撮影させてもらうことになっている。

挨拶をして、早速撮影開始。

いうらちゃんは朝食の支度にかかっていた。

明石くんはいっちゃんをみている。

まず台所へ。

いうらちゃんはテキパキと手早く朝食と明石くんのお弁当をつくっていく。

棚に並んだお皿、料理道具がなんともいい。

時々撮影している私に話しかけてくるいうらちゃん。

居間では明石くんがいっちゃんと朝の時間を過ごしている。

明石くんは昼前に出勤し、夜10時頃に帰ってくる。

朝のこの時間が、いっちゃんとの時間なのだと思う。

独特の空気感。

私は夢中でファインダーの中の彼らを見ているうちに

明石家の朝に引き込まれていく。

居間で一花ちゃんを交互に見ながら二人は朝ごはんを食べる。

二人とも本当にいっちゃんが大好き。

いっちゃん、愛されてるなあ。

11時過ぎ、明石くんはお弁当を持って、出勤。

いうらちゃんといっちゃんが見送る。

シアワセな撮影だった。

「お腹空いたでしょー」

というらちゃん。

うどんとサンドイッチをご馳走になった。

ほんと、おいしかった。

食べながら、いうらちゃんは、

明石くんのこと、結婚のこと、出産の時のこと・・・

いろんなことを話してくれた。

私は話を聞きながら静かに感動していた。

植野くんの家の前の茂人さんの家が空き家になっている。

いま、そこに移ることも考えていて、茂人さんのお兄さんと話をしている最中。

今度私が撮影に来るときは、岩下に引っ越してるかもしれない。

そうしたら、また撮影させてもらおう。

宿舎に戻り、休憩。

コーヒーをいれる。

そしてみんなの予定を伺いに出発。

メリーさんの家にて。

昨日のお礼と日常の撮影のお願い。

それから猫の話。

メリーさんは3匹のメス猫を飼っている。最近黒のオス猫が居着いてしまい先住猫と折り合いが悪くて困っているとのこと。それで今、里親を探中。クロちゃん、優しいメリーさんに甘えまくっている。

写真の勉強をしていたこと、モデルの仕事をやっていたこと、都会での暮らしが合わなかったこと、なぜ信級に暮らすことになったのかなど、色々話をしてくれた。

優しくて繊細なメリーさんが都会で暮らせないのはわかる気がする。メリーさん、本当にのぶしなに来てよかったねーと思う。

浅野家にて。優美子さんと。

[…]

信級日記 令和2年秋 vol.51

 

2020年10月14日 晴れ

朝、ストレッチ。気持ちの良い日だ。

13:00から関口家の庭で藍染をやるとのこと。ただヒロコさんが顔と声を映さないでほしいとのこと、とメリーさんから連絡があった。

そっかー、撮影しない方がいいのかな?と少し思った。

 

天気がいいので、とりあえず撮影の支度をして

かたつむり食堂、浅野家の周辺の風景撮影に出かける。

途中メリーさんからメールが入ったので、歩いてメリーさんの家に向かう。

ヒロコさんは歳を重ね、体が思うように動かなくなってきていること、

藍染のことに関しても自分はプロでないので間違ったこと言うかもしれないので声も撮られたくないこと、

でも若い人に教えたいという気持ちはあること。

などなど、メリーさんはヒロコさんから聞いた気持ちを話してくれた。

メリーさんも撮影される仕事(モデル)をしていたので、その気持ちはとてもよくわかるので、彼女を傷つけたくないと。

メリーさんも今まで信級の良さ、手仕事や技などを発信したいと思って、写真を撮ってきたそうだ。今回のことで、初めてヒロコさんとゆっくり話せて気持ちが聞けてよかったとメリーさんは言った。

撮影するかしないか、判断は主催するメリーさんに任せます。

私は言った。

「今後のこともあるからぜひ記録に撮っておきたいと思うので、なるべく私を撮ってください。」

とメリーさん。

私は、その場の状況を見て、撮影しない方がいい感じならやめようと思った。

メリーさんと撮影についての話ができて私もとてもよかった。

と言うことで、午後の撮影の方針が決まった。

こんなみじめなところ、こんなきたないかっこ・・・もっと他に撮るところあるでしょ。

ヒロコさんは、よく私に言う。

私はその度に、こんな美しくて豊かなことはないのに・・・と思う。

私が外の人間だからなのか。

いや、そうじゃない。と思う。

チカオさんとヒロコさんにはこの信級の山の中で、

春には春の、夏には夏の、秋には秋の、冬には冬の仕事をして暮らしてきた知恵や技がある。

それが揺るぎなく生き生きと今を生きる源のような感じがする。

少しでもそれに触れたいと私は思う。

でも、それもわたしの我。

なるようになると思っている。

ヒロコさんとの距離は縮まっていくのだろうか。

 

12:00 かたつむり食堂で昼ごはん。

松茸ご飯にキノコのおかず。今はキノコ真っ盛りの時期なのだ。

てっちゃんから、電話があった。

入院しているとのこと。

私が信級に来てからずっと家にいないし、メールは返信ないし、

電話は通じないしで、みんなで心配していたのだった。

とにかく元気じゃないけど、生きていたのでよかった。

17日に一時帰宅するとのこと。

純子さんもホッとしていた。

13:00少し前。関口家へ。ヒロコさん、穏やかだった。

娘のやす栄さんが、庭に染める液などを用意していた。

藍の花をミキサーにかけ、水を入れてドロドロにした液。

この液に布を浸すのだ。

化学的なものを入れていないので、そのまま液は流せる。

煮る作業がないので、お手軽にできるのがいい。

とやす栄さんが説明してくれた。

[…]