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信級日記 冬 vol.37

令和二年12月16日

7:30 信級へ向かって出発。

雪はなく、快晴。

12:30 のぶしな到着。

予想していた雪景色はなく、秋の枯れた感じだった。

今回は日向畑の吉澤哲明さん(てっちゃん)のお宅を宿舎として使わせていただくことになった。

家の前に車を止めると、向かいの加藤さんの奥さん、メリーさんに会う。

お隣の村田さんのおじいちゃん(みんなはマルカさんと、屋号でよんでいる)が数日前に亡くなり、今日お通夜なんですと話してくれた。

前回、てっちゃんを家の前で撮影していたときに、収穫した白菜を抱えて前を通って行ったおじいちゃんだ。

「マルカの兄さん」とてっちゃんが慕っていた人だった。

撮影に来る度に、一人、また一人と欠けていく寂しさを実感する。

てっちゃんはりんごの配達のアルバイトでいない。

夕方に帰ってくるとのこと。

まずは車から荷物を玄関に運び込む。

てっちゃんの家は昔旅館をやっていたのでいくつも部屋がある。

でも一人暮らしのてっちゃんが使っている部屋は一つだけ。

その他の部屋を見てみると・・・

ムムム・・・かなりの掃除と片付けが必要。

3部屋をなんとか寝られるようにしなくては。

一つ問題があった。

秋の台風以降、水がちょろちょろしか出なくなっていた。

そしてお湯が出ない。

ちょろちょろでも出ているだけいいとしよう。

お湯はガズコンロで沸かせばいい。

あれ、ヤカンが、ない。

使える鍋なども、ない。

一坪くんが到着するまで時間もない。

長野駅まで迎えに行くことをやめ、

信州新町までバスで来てもらうことにした。

とにかく掃除だ。

向かいの浅野さんに電話したら、ヤカンと鍋は貸してくれることになった。

よかったー。

15:30 信州新町へ一坪くんを迎えに行く。

帰りに豆腐や肉、野菜などを買う。

植野家に寄り、ご挨拶。

てっちゃんちに戻り、再び一坪くんと掃除開始。

私は一階の居間の隣の部屋、一坪くんは二階の部屋に寝ることにした。

二階の窓から、かたつむり食堂の方がよく見える。

また違う角度から見る景色もいいなあと思った。

てっちゃんが帰ってきた。

「おお、好きにやって。」

とニコニコと言った。

夕食づくり。

私はご飯をたく。

一坪くんがシチューをつくる。

水もちょろちょろ、お湯も出ないこの状況も楽しめる一坪くんが心強い。

[…]

信級日記 冬 vol.36

令和二年12月14日

しめ縄づくりと雪景色を撮ろうと、冬の撮影に出発。

苫小牧まで、凍てつく冬道だった。

まだ16:00にもなっていないのにもう暗い。

19:30の出航が2時間ほど遅れた。

令和二年12月15日

18:00頃、新潟港に到着。

雪はなかった。

これから信級へ走ると夜中になる。

この日は無理をせず新潟港近くのホテルに宿泊することにした。

あけましておめでとうございます

昨年12月、10日間ほど信級に撮影に行きました。

撮影一坪くん、録音柳屋さんと3人での撮影。

ハプニングもありましたが、素晴らしい撮影ができ、

心地よい疲れと充実感に包まれながらの年越しでした。

今年もよろしくお願いいたします。

信級日記 vol.35

令和元年10月14日 撮影最終日

7:00 起床。朝食はご飯と味噌汁。

8:45 待ち合わせ場所のかたつむり食堂へ向けて出発。

浅野さんが自宅前の田んぼを手刈りで稲刈りをしていた。

早速撮影を始める。

雲、光が刻々と変わってゆく。

今日は天気が崩れる予報。

石坂さんがシェーンを連れて散歩。

戻ってきて風呂づくり。

植野くんがイサとカナを連れてやってきた。

立派な背負い籠を持ってきている。

今日は久しぶりにかたつむり食堂がオープンする。

もうすぐ純子さんがやってくる。

それまで石坂さんは風呂づくり。

純子さんがやってきた。

石坂さんの軽トラに乗ってキノコ採りに出発。

小学校の上に車を置き、

鹿谷城跡への山道を登っていく。

石坂さんは実に嬉しそうだ。

信級を見渡せる尾根に着く。

気持ちがいい。

濡れた緑、色づいた落ち葉、ほんときれい。

11月 27th, 2019 | Category: のぶしな | Leave a comment

信級日記 vol.34

令和元年10月13日

明け方、トイレに起きる。

台所の窓から見える東の空がなんとも言えない色。

台風が去り、天気が良くなりそうだ。

そしてまた寝た。

起きたら、西川さんはもう帰っていた。

一坪くんは外で風景の撮影をしていた。

朝食は西川さんが持ってきてくれた母ちゃんパン。

紅玉が入っていてとても美味しい。

今日は神社のアンナのイベントが中止になった。

このイベントで植野くんが踊りをすることになっていて

それを撮影する予定だった。

植野くんの踊りは、機会をつくって撮らせてもらおう。

昼頃、撮影に出発。

今日はどんな出会いがあるのでしょう。

日向畑に降りると、由美子さんとメリーさんに会う。

メリーさんは加藤さんの奥さん。

昨晩の台風の話をひとしきりする。

念のため小学校に子供を連れて避難したが、大丈夫そうなので23:00には家に戻ったそうだ。

大事に至らなくて本当によかった。

浅野家と加藤家が並んであり、

小さな川を挟んだ向かいに吉沢てっちゃんの家がある。

てっちゃんの家に行ってみた。

台風の話から、いつものようにてっちゃんの話が始まった。

すると

「昔ここは旅館とたばこ屋をやってたんだよ。」

とてっちゃんが言った。

そして旅館だった時の玄関に案内してくれた。

水も日向畑の共同で使っている水源の他、独自で裏から引いている水源もある。

表から見ただけではわからなかったが、

結構奥行きのある大きな家だった。

商店をやっていた時のハッピも持ってきて見せてくれた。

「部屋が4つも5つもあって、掃除できなくて大変なのよー」

「どっこも行くとこないし、お金もないし・・・、

ハァー、オレの人生どうなっちゃうんだろうなー」

と独り言のように言った。

私はおかしくて吹き出しそうになった。

浅野さんが消防団の仕事から帰ってきたのが見えた。

そしてまた浅野家へ。

「お疲れ様ー」

昨日の台風の顛末を聞く。

信級の消防団は班長が浅野さん、そして植野くん、心ちゃん、そして他の地域の人、全部で4人しかいないそうだ。

「4人で信級全体を見ていくのはなんとも心もとない」と浅野さん。

11月 26th, 2019 | Category: のぶしな | Leave a comment