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旅する映画 その44 大津上映会

2009年10月21日。

快晴。 昨日10月20日に大津入り。

上映会の主催者、原田将さんの家にお世話になる。

奥さんの麻利さんとも再会を喜んだ。

娘の珠宇ちゃんは前日から熱を出し体調を崩していた。 原田君は、映画が完成して間もない頃、大津で自主上映会をやりたいと連絡をくれた。

余呉映画祭、京都シネマにも観に来てくれ、仲間と一緒にじっくりと上映会を準備してきた。

9:00。

起床。

昨日から体調を崩している珠宇ちゃんが昨夜も熱を出した。

後で病院へ行くことになった。

朝食は原田君が焼いてくれた全粒粉のパン、目玉焼き、りんご、コーヒー。

原田君は以前、ブルーベリーフィールズ紀伊國屋でパンを焼いていたのだ。 珠宇ちゃんが病院から帰ってきた。

熱があるのでしんどそうだ。

インフルエンザではなかったので、ひとまずよかった。 原田君の携帯に、今晩の上映会の予約が何本かかかってきた。

期待がふくらんできた。 今回の上映会は、成安造形大学のキャンパス内にあるブルーベリーフィールズ紀伊國屋の姉妹店のカフェってリア結が会場だ。

上映会の前に代表の岩田康子さんと私のトーク、結で共働学舎のチーズを使った特別メニューも用意していて、食べながら映画を楽しんでもらおうという趣向だ。

ランチは私のリクエストで原田君と二人で山のレストラン、ブルーベリーフィールズ紀伊国屋に行った。

穏やかで暖かな秋のお昼、山のレストランでランチのコース料理を食べた。

どの皿も美しくおいしく、量がほどよかった。

大きな窓に目をやると、ブルーベリーの葉はまだ緑色で茂っており、琵琶湖は蒼くキラキラと光っていた。

美味しい料理を食べながら、人の縁の不思議さとありがたさをかみしめた。

原田君はスタッフの人たちに、しっかりと今晩の上映会の宣伝をしていった。

14:45。

原田家に戻り、スピーカー、アンプ、プロジェクターなど機材や物販などを車に積み込む。

珠宇ちゃんが本調子でないので、とても残念だが麻利さんは上映会に行けない。

でもまた見てもらう機会はあると思った。

私と原田君は会場に向かった。

成安造形大学は琵琶湖のほとりにある。

結はそのキャンパス内にあるカフェテリアで、学生はもちろん、一般の人も気軽に食べに来られる。

学生たちがセルフビルドで建てた建物だそうで、木と大きなガラスを使っていて開放的な空間だ。

厨房の仕切りの壁はストローベイル(藁と土)だ。

旅する映画 その43 時は流れ、みんなそれぞれ歩いている

ハル小屋

ハル小屋(森町)・喜茂別町での上映会は私にとって非常に感慨深い上映会となった。

函館上映会が決まったことをきっかけに、ハル小屋の方は、七飯町と函館でパン屋を営むこなひき小屋のおかみさんが、喜茂別町は、N’DANAのメンバーでもある三田健司さんが中心になって上映会を計画してくれた。

函館映画鑑賞協会の佐々木さんも来てくれた

2009年9月29日。 晴天。夕暮れ時の山の端が、すばらしくきれいな日だった。 おかみさんの友人、ハルエさんの素敵な小屋での上映会。

おかみさんが学舎の野菜(かぼちゃ、人参、芋、とうきびなど)を取り寄せて販売もした。

ハルエさんの娘さんたちがつくった料理と好きな飲み物を飲みながら、お客さんは思い思いに映画を観た。

森の中。木の香りがただよう小屋で、贅沢な時を過した。

2004年秋。

20分ほどにつないだラッシュフィルムと16ミリの映写機を持って映画づくりのアピールと資金集めを兼ねて道内をまわった時、

七飯町の親方の自宅で上映させてもらった。

当時はまだ撮影に手応えがなく、どんな映画するのか、私自身もさっぱりわかっておらず、明るい材料がなく、先が見えなくてもがいていた。

そんな時に七飯町のおかみさんと親方、大沼の池田誠さん、富良野の大越さんがラッシュ上映の機会を与えてくれ、人を集めてくれた。

そのことがその後、どれほど私を支えてくれたことか。

ハル小屋では、午後と夜に2回上映をして、60人ほどの人が足を運んでくれた。

その中にラッシュ上映会に来てくれた人が何人かいて、嬉しい感想をいただいた。

自主上映に興味を持った女性も現れた。

私は兎にも角にも、完成した映画を見せることができて心からホッとした。

撮影時、共働学舎にいて撮影にも協力してもらった山田あゆみさんは、学舎のチーズ職人の山田圭介さんと結婚して独立し、この近くで農場を営みチーズをつくっている。

あゆみちゃんも来てくれた。

圭介はすでに映画を観ているので、家で二人の子供の子守をしているという。

明日時間があったら山田農場に泊まりに来てねと誘ってくれた。

親方

親方は2回とも初めから終わりまで映画を観ていた。

どんな風に映画を観たのだろうと、私は気になっていた。

その親方から嬉しい言葉をもらった。

そして「今度は厚沢部で上映会やろうよ。」と親方は言った。

あきらめないで完成させてよかったと私は心底思った。

旅する映画 その42 函館上映会

2009年9月27日。 6:30。起床。

今日はいよいよ上映会だ。

函館市民会館小ホールで3回上映をする。

長い一日になる。

しっかり朝ごはんを食べた。

7:45。

佐々木さんが宿に迎えに来てくれ、彼女の車についていく。

駐車場に車を止め、機材・物販のものなどを滑車に積み、3階の小ホールへ。かなり広い。

平席で100脚ほどパイプ椅子が並べてあった。

後方には掲示物がパネルに展示されている。

映画にも登場したチーズ職人の山田圭介さんが、独立して七飯にやってきてチーズをつくっている。

その山田農場に函館映画鑑賞協会の方たちが訪問したことが写真もまじえて展示されていた。

長テーブルにお茶などの飲み物が用意され、休憩スペースも作られていた。

私は映像と音のチェック。

スクリーンの真ん中に傷があり、かなり気になった。少し小さくなるが、傷のないスクリーンを使うことにした。

音は少しこもり気味だか、それ以上調整はできないのでよしとした。

[…]

旅する映画 その21 祭りの後

私が寝ていた部屋

2009年6月29日。 8:00起床。

忠夫さんはすでに会社に出かけていた。朝食。

すいとん、パン、梅ジャム、コーヒー。

宮下さんに電話して上映会のことをざっと話す。

紀子さんにも電話をかわった。

岩田さんちの田んぼ

 

 

寿子さんも仕事に出かけていった。

ばあちゃんはデイケアのお迎えが来て出かけていった。

ゆかりちゃんは2日間他の子たちと遊びまわり疲れ気味だ。

がらんとした家になった。

二日間だったけど、家族の気配を感じながら寝泊りした。

こういう家で暮らすのもなかなかいいものだなあと思った。

農カフェです

私は荷物を鞄に詰め始める。

今日は小松夫妻とお昼ご飯を食べてから、実家に帰る。10:00過ぎ、小松夫妻が迎えにやってきた。

紀子さんとお別れだ。

でもこれからもずっと付き合っていく人のような気がした。

鈴木酒店のご夫婦

小松家の車に乗った。

まず、箕郷の鈴木酒店に寄った。

店には調味料、酒など、いいものがそろっていた。

ご夫婦ともいらしたので、お酒の差し入れのお礼を言った。 そして今日のランチの店「サンデールーム」に向かった。

平日というのに店内はにぎわっていた。

自然食の野菜料理だ。

ごはんを食べながら、小松夫妻とゆっくりと話ができてよかった。 食べ終わった頃、少し離れた席で食べていた若い女性がこちらに来て、私に話しかけてきた。

一昨日、梅林の上映会で映画を観たという。

埼玉県でブルーベリー農家をやっていて夫といっしょに観に来たそうだ。

自分の畑でも上映会をやってみたいですと彼女は言ったので、ぜひやりましょう!と私は言った。

ご飯もご馳走になり、高崎駅まで送ってもらった。

小松一家は10月に新得に遊びに来るとのこと。

また会おうねと言って別れた。 湘南新宿ラインに乗り、新宿駅に到着したら、あおもり映画祭の川嶋さんから電話がきた。

私は榛東村の上映会のことをざっと話した。

川嶋さんが青森でまた空想の森の上映ができるように動きますからと言ってくれて嬉しかった。 たくさんの出会い、再会、うまい食べ物、酒、素晴らしい上映会。

本当にありがとうございました。 さあ、次はすぐに福岡アジア映画祭だ。

[…]

旅する映画 その20 農カフェ梅祭り上映会

2009年6月28日。 8:00。起床。

いい天気だ。

今日は午前中、梅もぎ・梅酒・梅ジュース・梅干づくりのワークショップ。

そして午後から、二階の蚕部屋だったところで上映会だ。

9:00を過ぎると、出店する人、お客さんなどが、次々にやってきた。

紀子さんは対応に大忙しだ。

私は梅もぎと梅干のワークショップに参加することにしていた。

寿子さんが玄関先で受付。

参加者たちは、まず籠を持って梅林へ梅をもぎにいく。

昨日のスクリーンが立っている。

今年はずいぶん実りが少ないとのことだが、みんな思い思いに梅をもいで歩いた。

私も熟している梅を選んで取って歩いた。犬を連れながらもぐ人、子供といっしょにもぐ人、

音楽を奏でながら梅林を歩く人たちなどなど色んな人がいた。 家にもどると、庭先が出店とお客さんでにぎわっていた。

月に一回高崎の中医研で鈴木君、幸田君が中心になって朝市を開催している。

その時に出店する人たちが今回も参加してくれたとのことだ。

マレーシア料理、天然酵母のパン屋、皮製品屋、牛肉の炭焼き屋などなど

10店舗ほどが立ち並び、庭はお祭り気分だ。

オーハシもラクレットやチーズ盛り合わせ売るというので、私は梅干ワークショップをやめてチーズ売りを手伝うことにした。

ワークショップは大賑わい

母屋の中は梅酒や梅干づくりワークショップの人であふれかえり、足の踏み場もないほどだった。

寿子さんが参加者にプリント、道具などを渡し、わかりやすく進めていた。

庭は庭で大勢のお客さんでにぎわっていた。

子供は子供で庭や前の田んぼで走り回って遊んでいる。 オーハシは厨房でひたすらラクレットをフライパンで溶かし、私は庭のお客さんから注文をとって売りまくった。

おおむね完売した。

ここがお蚕さまの部屋だった

忠夫さんや甲田君は、開口部の遮光をはじめていた。

築80年の養蚕農家だった古民家のこの家は、リフォームして吹き抜けになっているため、遮光しなくてならない部分がたくさんある。

それを、黒マルチでするのだ。

農家ならではのいいアイデアだ。

井部分の遮光はすでに終わっていて、あとは窓なのだが、なんせ遮光してしまうと風が通らなくなり中が暑くなってしまうので、

なるべくぎりぎりにすることに。

幸い午後になって曇ってきたのがラッキーだった。

また、庭先でバリ舞踊が始まった。

お客さんの目が釘付けになっていた。

昨日と違う衣装だった。 ワークショップもあらかた終わり、機材を二階に搬入しセッティングを開始。

昨日に引き続き小田さんが映写だ。

前と後ろに扇風機を置いた。

後ろの方は全部遮光せず、あけておいた。私は音と画のチェック。

音は少しこもり気味だったが、準備ができた。 […]